今回は、ジョーシン浦和美園イオンモール店に、扇風機をはじめとした室内空調家電の売れ筋を尋ねました。

例年、扇風機が売れ始めるのは熱帯夜が続いた週の週末とのこと。取材時の浦和市は、まだ盛り上がる前夜といった状況でしたが、雨天が続いたこともあり、除湿器などの売り上げはすでに伸びていました。

  • ジョーシン浦和美園イオンモール店の扇風機売り場。同店の望月慶樹氏に案内してもらった

扇風機は、従来からの「ACモータータイプ」と高級ながら消費電力が低くて多段階調整が可能な「DCモータータイプ」がありますが、同店での売れ行きは6~7割がACモータータイプを占めるそうです。ただ、指名買いはDCモータータイプが多いとのことなので、今回は後者の売れ筋トップ3を教えてもらいました。

加えて、サーキュレーターや冷風扇の売れ筋トップも紹介してもらっています。同店スタッフの望月慶樹氏は「サーキュレーターは扇風機と同じタイミングで、冷風扇は残暑のころに売れる印象があります。いずれも、これからピークを迎えるジャンルですね」といいます。

「扇風機選びの3カ条」を踏まえて、それぞれの人気モデルを追いかけていきましょう。

<扇風機選びの3カ条>

  • DCモーター機でそよ風を求める人ほど、羽根が大きくて多いモデルがお勧め。低回転での出力が違う。
  • リモコンで操作できる機能は機種で差がある。首振りまで求めるならフルリモコン式を選ぼう。
  • 部屋干しに役立てるなら、首振り角度のほか、イオン放出機能の有無も要検討。

※本文と写真で掲載している価格は、2022年5月12日14:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

DC扇風機1位:プラズマクラスターが部屋干しに頼もしい「PJ-P3DS」

DCモーター扇風機は、国内のメジャーブランドに人気が集まる傾向が強いそうです。「ブランドの安心感に加えて、設計標準使用期間の長さがあるのかなと思います。シャープとパナソニック、日立などが目立っていますね」とのこと。

  • DCモーター扇風機のトップ3。左から「HEF-DL300D」「F-CV338-C」「PJ-P3DS」

なかでも一番人気に挙げられたのは、シャープの7枚羽根モデル「PJ-P3DS」でした。イオン放出機能の「プラズマクラスター7000」を搭載し、32段階の風量調節が可能。価格は29,800円。

「風を自分に当てるだけでなく、部屋干しで衣類に送風したいという人によく指名買いされます。プラズマクラスターに除菌と消臭効果があるということで、生乾き臭を嫌う人に心強いモデルですね」

  • シャープ「PJ-P3DS」のスタンド部

DC扇風機2位:1/fゆらぎの風が好評な「F-CV338-C」

2位は、パナソニックの7枚羽根モデル「F-CV338-C」です。7段階の風量調節が可能で、自然風に近い1/fゆらぎの風も作れるところが評価されているとのこと。価格は22,800円でした。

「人工風を嫌がる人に好まれるモデルですね。長く当ててもストレスを感じない風ということでよく選ばれます。設計標準使用期間が12年と長いのも利点です」

  • パナソニック「F-CV338-C」

DC扇風機3位:8枚羽根で2万円切りの「HEF-DL300D」

3位は、日立グローバルライフソリューションズの8枚羽根モデル「HEF-DL300D」で、価格は16,800円でした。風量は6段階調整でき、微風の「うちわ風」モードも選べます。

「うちわ風モードを気に入って選ぶ方のほか、メジャーブランドのなかでも予算を抑えたいという人にもよく選ばれる印象です。扇風機の予算感は本当に人それぞれで、ACモーターで5,000円以下という方もいれば、4万円クラスの高級モデルを求める方もいます。そのなかでも、メジャーブランドのDCモーター扇風機が2万円以下で買えるという点を評価している人が多いのかもしれませんね」

  • 日立グローバルライフソリューションズ「HEF-DL300D」

サーキュレーター1位:前方360度回転が可能な「CCDX305WH」

サーキュレーターは、扇風機と比べてDCモータータイプの売れ行きが高く、ACとDCの比率はちょうど5:5程度とのことです。人気も分散傾向にありますが、上下方向で360度回転できるモデルがよく売れるそうです。

  • サーキュレーター売り場

一番人気は、シィー・ネットの3枚羽根モデル「CCDX305WH」。上下度回転と左右首振りを組み合わせて、前方360度の放射状回転を実現しています。価格は7,580円でした。

「エアコンと組み合わせて使う道具なので、できるだけ目立たず、できるだけ自在でいてほしい。それで、DCモーターで360度回転が可能なモデルに人気が集まるという流れがありますね」

  • シィー・ネット「CCDX305WH」

冷風扇1位:加湿機能付きで年中使える「HC-T2102WH」

冷風扇は、エアコンがつけられない部屋用に買っていく人、エアコンの風が苦手という人に支持を広げているといいます。なかでも売れているのは、スリーアップの「HC-T2102WH」。送風と冷風だけでなく、加湿と温風の機能も備えており、年中使えると好評のようです。価格は16,800円でした。

「一台四役なので、一年を通してさまざまな用途に使えるのが魅力ですね。キャスター付きで移動も楽なので、使う場所をその都度変えることも簡単です」

  • スリーアップ「HC-T2102WH」

はみ出し情報・・・最近伸びているのは除湿機

上記以外で最近売れ行きが目立っているジャンルを尋ねたところ、望月氏は除湿機を挙げました。「部屋干し需要が伸びていることもあって、除湿機を求める人は増えていますね。イオン放出で消臭効果が期待できる高級モデルもよく売れていますよ」

とくに目立っているのは、パナソニックの「F-YZVXJ60」とのこと。鉄筋14畳、洗濯物量2.5人/回分の除湿が可能で、「ナノイーX」による除菌脱臭効果もあるそうです。価格は41,800円。

「やはり、ナノイーXが部屋干しに魅力ということで選ばれますね。筐体もコンパクトなので、衣類を干している下のスペースに置きやすいのも利点です」

  • パナソニック「F-YZVXJ60」

【お知らせ】ジョーシン、家電にまつわるお役立ち情報コラムを拡充
ジョーシンが、家電にまつわる疑問や解決法、おすすめ家電を分かりやすく紹介するコラムページを開設しました。サーキュレーターやハンディファンなど、夏の節電に役立つ家電をまとめた「節電の夏!」や、昨今話題の電気自動車(EV)を導入するにあたり必要な自宅の充電設備について解説した記事、不快な虫の侵入を防ぐ構造や、不在時でも在宅しているかのように照明を自動でオンオフする機能など、節電以外にも数多いLEDシーリングライト導入のメリットを解説した記事などを随時追加しています。ぜひ参考にしてください。