5月15日、YouTuber・柚葉さんがTwitterにて「ゆっくり茶番劇」の商標権を取得したと発表。これが大きな騒動となり「ゆっくり茶番劇」や「商標登録」がTwitterのトレンドに入る事態となった。

「ゆっくり茶番劇」は、ZUNさんが運営する同人サークル「上海アリス幻樂団」が制作した「東方Project」の二次創作動画の1ジャンル。音声合成ソフトと立ち絵で制作された動画コンテンツだ。非常にゆるい1頭身の魔法使いっぽいキャラクターと巫女っぽいキャラクターが掛け合いをする動画は、元となった東方Projectを知らない人でも一度は見たことがあるだろう。

大騒動となった要因としては、「上海アリス幻樂団」や「ゆっくり」の生みの親ではない、第三者の柚葉さんが商標登録を行ったためだ。柚葉さんは、「ゆっくり茶番劇」を商用利用する場合は、使用許可申請書の提出と使用料の10万円(税別)を要求する旨を、サイトに掲載していた(5月17日時点で、サイトは見れない状態となっている)。また、YouTubeに公開されている「ゆっくり茶番劇」の使用ガイドラインについての動画は、100万回再生を超えている。

その後、事態の鎮静化をはかるためか、柚葉さんが「使用料は不要だが、商標権は存続する」という旨の内容をツイート。現在、それでも事態は収まっておらず、商標権が認められたこと自体への批判も強くなっている。

今回の商標登録の出願を担当した弁理士事務所は、5月16日付けで声明「『ゆっくり茶番劇』について」を出しており、その中で、日本の商標制度の下で、一連の登録が法律に基づいて行われたものであったとしつつも、「皆様に愛されている商標とはつゆ知らずご迷惑をおかけいたしました。関わった以上私も真摯に対応していきたいと思います。」と説明している。

なお、東方Project原作者のZUNさんも「ゆっくり茶番劇の話は耳に入りましたよー。法律に詳しい方に確認しますね。」とTwitterでコメント。さらにニコニコ(ドワンゴ)も本件への公式声明を発表する予定があるとしている。今後、どんな展開を見せるのか、まだ目が離せない様相だ。

今回の騒動に、ネットの一部では「のまネコ事件」を思い出す人もいたようだ。2005年、ルーマニアの音楽グループ、O-Zoneの「Dragostea Din Tei(恋のマイアヒ)」の空耳歌詞に合わせて、2ちゃんねるなどの掲示板で親しまれたキャラクター「モナー」が躍るFlash動画が日本で人気を博した。当時、その人気に目をつけたエイベックスが、「Dragostea Din Tei(恋のマイアヒ)」の公式PVとして採用。モナーに「インスパイヤ」されたというキャラクターを、「のまネコ」として商標登録しようとしたことがあった。

ネット上では「おい何考えてんだ。みんなの文化壊してどうする」「勝手に商標登録するな。」「ゆっくり茶番劇は、ボッチの俺の小学生時代を共にいてくれた友人だから返して欲しい」「ゆっくり茶番劇は柚葉のものじゃない。皆のものだ。皆のお陰でここまでゆっくりはこれました。皆の元に返してあげてくれ」など反感の声が多く寄せられている。