バルミューダは2022年5月19日に、スマートフォン「BALMUDA Phone」のソフトウェアをバージョン1.2にアップデートする。それに先駆けてバルミューダは記者向けに、新バージョンとなるソフトウェアの内容について説明した。

  • BALMUDA Phoneに大型のソフトウェアアップデートが配信される

同社のITプロダクツ本部 本部長である一ノ瀬春人氏はまず、今回のアップデートに向けた経緯について説明。

BALMUDA Phoneの購入者からは、コンパクトで手に収まるデザインとスタイル、そして独自のアプリ群が好評を得ているとのことで、中でもスケジューラーアプリは今までにないアプローチによる使い勝手への注目度が高く、2022年3月からGoogle PlayでAndroidスマートフォン利用者に向け一般公開も開始している。

  • 「BALMUDA Phone」のソフトウェアアップデートについて説明する一ノ瀬氏

一ノ瀬氏によると、このアプリ公開は大きな注目を集め、一時は連携するGoogleカレンダーの登録ができない状況が発生するなど、想定以上にダウンロードされたとのこと。利用者からは「同じスケジュールでもアプリが変わるだけでこんなに違うのか」といった声が上がっているそうで、「データをどう見せるかの違いで利便性が変わる」と一ノ瀬氏は話す。ただその一方で、改善要望もそれなりにあることから、利用者の意見を参考にしながら修正を加えており、「まもなくアップデートのご案内ができると思う」(一ノ瀬氏)とする。

そうした体験価値の向上に向けた取り組みはBALMUDA Phoneでも同様に進められており、独自アプリをはじめとして毎月のように改善に向けたアップデートを加えてきたというが、今回その集大成として公開するのがバージョン1.2だ。ちなみにバルミューダでは、バージョンの整数部分を管理番号、小数点以下を具体的なバージョンと位置づけている。

新バージョンにおける改善ポイントの1つは、フォントだ。一ノ瀬氏によると、ユーザーは多様なアプリを利用しているが、共通しているのは文字、つまりフォントを見ていること。そこで日常的な利用体験の向上にはフォントの改善が有効と判断し、今回のアップデートで新たに「AXIS Balmuda」というフォントを用意した。

これは雑誌「AXIS」で使用されているフォントをカスタマイズしたもので、すっきりした印象ながら文字が柔らかくふくらんでいる。日常的なメッセージからWebサイトの閲覧まで、優しくスマートで語りかける読みやすいフォントになっているという。

  • 雑誌「AXIS」で用いられているフォントをカスタマイズした「AXIS Balmuda」を。標準フォントに採用。すっきりしながらもふくらみがあり、あらゆるシーンで文字の読みやすさを実現している

  • フォントの違いを比較。左がAXIS Balmuda、右が従来のフォントで同じWebサイトを表示している

「やるなら徹底的に」(一ノ瀬氏)ということで、バージョン1.2では新しいAXIS Balmudaをシステム標準フォントに設定した。アプリ側でフォントを指定していない限り、あらゆるアプリでAXIS Balmudaでの表示が標準になる。ただし、以前のフォントを好む人のために、設定メニューから以前のフォントに切り替えることは可能だ。

  • アップデートの標準フォントはAXIS Balmudaとなるが、設定で以前のフォントに戻せる

2つ目の変更点はカメラ。こちらも多くの人によりよい写真を撮影してもらうため(体験価値の向上)、改善を加えたとのこと。1つはシャッターチャンスを逃さない改善で、シャッターを押してから撮影するまでのレスポンスを40%向上。明るさが不足している場所で手ブレしやすかった点も改善し、手ブレをおさえてキレイに撮影できるようにした。

加えて「要望が多かった」(一ノ瀬氏)という、メインカメラとフロントカメラの切り替えをワンタップでできる機能を実装。さらにフロントカメラでの撮影時に背景ぼかしができるようになるなど、セルフィー撮影に関する機能追加や改善も図っている。

  • カメラ機能で要望が多かったという、フロントカメラへのワンタップ切り替えUIを導入した

さらに今回のアップデートでは、全体的な操作感も向上させるべくソフトウェアのチューニングも実施。具体的には、スワイプなどスクロール操作の追従性を倍以上に高めている。こちらもハードウェア的な変更があるわけではなく、指の動きを認識して表示に至るまでのソフトウェアプロセスを1つ1つ見直して「乾いたぞうきんを絞るようにして改善した」(一ノ瀬氏)そうだ。

【動画】左側がアップデート前のBALMUDA Phoneのスクロール動作。アップデート後のスクロール動作(右側)では指への追従速度が上がっているのがわかる

ほかにも今回のバージョンでは、新たに壁紙を5つ追加。いずれも淡い色合いが特徴的なもので、ストライプも変更できる。より自分好みにカスタマイズしやすくなった。

  • 壁紙は、従来よりも淡い色合いのものを5つ追加

そしてもう1つ、一ノ瀬氏はソフトウェアアップデートに加え、新しい周辺機器による体験価値向上に向けた取り組みも打ち出している。それがBALMUDA Phone専用に設計されたワイヤレス充電器で、背面に丸みのあるBALMUDA Phoneがぴったりフィットするデザインが特徴。価格は8,800円で、発売は2022年5月下旬からa6月上旬を予定しているとのことだ。

  • BALMUDA Phone専用のワイヤレス充電器も用意。背面に丸みのあるBALMUDA Phone専用に設計されているのがポイント

  • 実際にBALMUDA Phoneを置いて充電しているところ。背面がしっかりマッチしているのがわかる

なお、今回のソフトウェアアップデートは、OSのアップデートは伴わない。Androidのバージョンは11のままとなる。その理由について一ノ瀬氏は、「早く体験価値を向上させたかった」と話し、本来は年末までかけて実施する予定だった要素も前倒しして提供するとのことだ。

Android 12へのアップデートは今年の夏ごろを予定。Andorid 12ではインタフェースも変化してくるが、一ノ瀬氏は「BALMUDA Phoneの世界観を残しつつ、Android 12にすることを検討している」と答えている。