スマートフォンのカメラ性能の向上は目を見張るものがありますが、サムスンの最新モデル「Galaxy S22」シリーズは夜景にも強くなり、さらに写真の編集に新機能が加わりました。最近のスマートフォンは標準で加工機能を持っているものが増えており、もはや別途アプリを探してインストールする必要もなくなりつつあります。Galaxyシリーズはこれまでのモデルでも上位モデルには人物などのオブジェクト消去に対応していました。そして今回、Galaxy S22シリーズでは新たに「影」「反射」を自動で消す編集機能が加わったのです。
実際にGalaxy S22 Ultraを使って編集機能を試してみました。なお今回紹介する機能はGalaxy S22 Ultraだけではなく同時発売のGalaxy S22でも利用できます。また前モデルのGalaxy S21 5Gシリーズ、Galaxy Note20 Ultra 5Gなどでもギャラリーアプリをアップデートすれば影や反射消去が利用できるようになります。
まずは写ってしまった不要なもの、邪魔なもの、気になるものなどを消す「オブジェクト消去」を使ってみました。ギャラリーで写真を開いたら、鉛筆型アイコン(編集)をタップ。次に画面の隅にある「縦三点リーダー」をタップ、「オブジェクト消去」を選びます。
次に写真の中の消したいオブジェクトを画面上をタップ、あるいはなぞって選びます。一般的なスマートフォンなら指先を使いますが、Galaxy S22 Ultraなら本体内蔵のスタイラス「Sペン」を使い、細かい部分の選択も可能です。
実際にテーブルの上に置いてあるブックエンドを消してみました。ブックエンドをSペンでタップするだけでオブジェクトを選択してくれました。次に右のメニューから「消去」をタップするとAI処理が開始され、数秒でブックエンドが消えました。背景によってはより加工感がわからないくらい綺麗に消してくれます。
このオブジェクト消去機能は人の写り込みも簡単に消せるので、使い勝手はとても高いと思います。意図せず人が入ってしまったり、人の流れがなかなか途切れないときなど、ひとまず写真を撮っておけばあとから人を消すことができるのです。
次に今回新しく加わった2つの消去機能を使ってみました。まずは「影を消去」です。小物を撮影するときなど、近づきすぎたためにライトの光のせいで自分の手やスマートフォンが影として写ってしまうことはよくあるでしょう。料理の写真を撮るときも意識しないとお皿の上に影が入ってしまいます。
まず、影の入ってしまった写真を開いて、今度は右側メニューにある「影を消去」をタップします。するとAIが自動的に写真内の影を判別し、数秒で自動処理が行われて影をきれいに消してくれます。影を選択する必要もなくワンタッチで消去してくれるのです。実際にオブジェクト消去をした写真がこちらですが、絨毯の上の影がきれいに消え、絨毯の模様もうまく再現されています。
この影の消去は、顔にかかった影もうまく消してくれます。例えば「屋外のパラソルの下で自撮りしたら顔に影が入ってしまった」なんてシーンはよくありそうですよね。実際に影の入ってしまった自撮り写真を開いて「影を消去」をタップすると、顔にかかった影がみごとに消えてくれました。
そしてもう1つの新機能「反射を消す」も試してみました。ショーウィンドウの中をガラス越しに撮影すると、ガラスに写り込みがはいってしまいがちです。そんな写り込みも「反射を消去」から消去できます。ただし実際に使ってみると、写り込みの状況によっては完全にすべての反射が消えないこともあります。このあたりは今後のアップデートに期待したいものです。
どんなにいいカメラを使っても、余計なものや影、反射の写り込みはさけられないこともあります。また撮影後に写り込みを消去したくなることもあるでしょう。Galaxy S22なら後から気になる影などを手軽に消せるので、写真撮影するときに余計なことを考えずにどんどん撮影することができるわけです。すでにGalaxyシリーズの上位モデルを使っている人も、ぜひこの機能を使ってみてください。