ティアックは、薄型ダイレクトドライブモーターとナイフエッジトーンアームを搭載した“本格派”のアナログターンテーブル「TN-4D-SE」を発売した。価格はオープンプライスで、直販サイト「ティアックストア」の直販価格は80,080円。カラーはピアノブラックとウォルナットの2色。

  • TN-4D-SE(ピアノブラック)

  • TN-4D-SE(ウォルナット)

新開発の薄型ブラシレスDCモーターとフィードバック制御により、水晶精度の正確さとコギング(回転ムラ)を抑えた滑らかな回転を追求。モーターを従来より薄くしたことで、ダイレクトドライブ方式ならではの低ワウ・フラッター(0.1%以下)によるレコード再生と、これまでのダイレクトドライブ方式ターンテーブルでは難しかった薄型ボディを両立した。

直径30cmのアルミ・ダイカスト製プラッターを備え、新開発モーターと相まってより安定した回転を実現する。対応する回転数は33 1/3回転、45回転。

トーンアーム部には、高級トーンアームブランドとして知られるSAEC(サエク)とのコラボにより、可動部にナイフエッジ機構を用いたS字形トーンアームを採用。一般的なベアリングによる可動方式に比べ、上下方向により繊細な動きが可能で、分解能の高いダイナミックなサウンドを体感できるようにした。

ほかにも、適正針圧の微調整が可能なカウンターウエイトや、アンチスケーティング調整機構など、シビアな調整が行える機構も備えている。

  • 可動部にナイフエッジ機構を採用したトーンアーム

米SUMIKO製のMM型カートリッジ「Oyster」が付属し、パワフルでアナログらしいサウンドが楽しめるという。トーンアームはユニバーサル式で、ヘッドシェルやカートリッジを好みのものに付け替えられる。

  • SUMIKO製のMM型カートリッジ「Oyster」

フォノイコライザーを内蔵し、フォノ入力を持たないシステムに直接接続できるのも特徴。新日本無線製のオーディオ用高精度オペアンプNJM8080を採用しており、アナログレコードを低歪みかつロスなくラインレベルのオーディオ信号に復元する。

出力端子はフォノ/ライン切替式のアナログRCA。USBデジタル出力は搭載していない。SN比は67dB(A-weighted、20kHz LPF)。トーンアーム部の針圧可変範囲は0~5g、適合カートリッジ重量は14~23g(ヘッドシェル含む)。

インシュレーターにはアルミ削り出しの金属製シェルを採用し、ラバークッションを介して高密度MDFのコア材に固定。優れた振動吸収特性により、高いハウリング・マージンを追求している。そのほか、回転速度の切り替えとターンテーブルのスタート/ストップを行う操作ノブにも、スピン模様のアルミ削り出し部品を使っている。

消費電力は2W以下(スタンバイ時0.5W以下)。本体サイズは420×356×102mm(幅×奥行き×高さ)で、同梱のダストカバーを装着して閉めたときの高さは117mm。重さは約6.1kg。フェルトマット、ドーナツ盤用アダプター、カウンターウェイト、GND端子付きRCAケーブル、ACアダプターなどが付属する。

  • 背面