Dropboxの日本法人であるDropbox Japanは4月14日、デジタルファイルのバックアップ/復元を行うツール「Dropbox Backup」の提供を開始した。Dropboxの各有料プランで利用できるほか、新規ユーザー向けに月額750円/年額7,200円の単独プランも用意される。あわせて、PDF編集機能などのその他の新機能についてもアナウンスした。

  • Dropbox Backup

    Dropbox Backup

Dropbox Backup

「Dropbox Backup」は、Dropboxのバックアップ機能に基づいて作られたバックアップソリューション。バックアップの進行状況や履歴の確認、特定ファイルの優先設定などが1カ所で完結するシンプルな操作を特徴とする。復元も数回のクリックで開始できるため迅速な復元が可能。バックアップされたファイルはクラウド上に参照可能な状態で保管されているので、リストアを行わずとも参照することができる。バージョン履歴の保存期間は契約しているプラン(後述)によって異なる。

  • Dropbox Backupの特徴

    Dropbox Backupの特徴

  • バックアップファイルの参照

    バックアップされたファイルはクラウド上に参照可能な状態で保管されており、リストアせずとも参照できる

「Dropbox Backup」はDropboxの個人用Plus/Familyプラン、ビジネス向けProfessional/Standard/Advancedの各プランに含まれるほか、新規ユーザー/無料のBasicユーザー向けには「Dropbox Backupプラン」も用意され、Dropboxアカウントを持っていなくても利用できる。「Dropbox Backupプラン」は、バックアップ対象がパソコン1台と外部ドライブ1台に限られるものの、バックアップの容量は無制限。費用は月額750円または年間7,200円となる。

  • Dropbox Backupの提供形態

    Dropbox Backupの提供形態

なお、「Dropbox Backupプラン」ではバックアップ対象のパソコンは1台だが、古いパソコンでとったバックアップを新しいパソコンに復元するということは可能。その場合、新しいパソコンでDropboxにログインして復元を行うと、以降は新しいパソコンがバックアップの対象となる。

その他の新機能

あわせて発表された新機能は以下のようなもの。

HelloSignテンプレート

新たに用意されるHelloSignテンプレート機能を利用することにより、よく使うドキュメントをDropboxアカウントから直接テンプレートに変換し、電子署名依頼を効率化することができるようになる。承認プロセスのどこでもドキュメントのステータスを追跡でき、メールによる自動フォローアップ設定により承認プロセスの停留も防止できる。署名済みのドキュメントはDropboxに自動で保存・整理されるので手作業での管理も不要だ。

HelloSignテンプレートは数週間以内に全ユーザーに公開される予定。

PDF編集機能

DropboxでPDFファイルをプレビューしながら編集することができるようになる。編集可能なのは、パスワード保護が設定されておらず、サイズが111MB以下のファイル。対応する編集機能は、ページの並べ替え/挿入/回転/削除など。また、PDF上のインタラクティブフォームへの入力も行える。編集後は元ファイルの上書き/コピーとして保存のいずれかを選択できるので、複数バージョンの文書を管理することもできる。

このPD編集機能も、数週間以内に全ユーザーに公開される予定となっている。

DocSendダッシュボード分析機能

文書共有・追跡のためのDocSendの分析機能が利用可能になる(英語版のみ)。新しい分析トラッキングでは、最も高い関心を示した相手のリストや、最近のサイト訪問者に関する詳細なログが表示される。また、閲覧数/ページ訪問回数/ドキュメントの閲覧時間数での並べ替えなども可能となる。本機能はすでに全ユーザーに公開されている。

Dropbox Shopベータ版のアップデート

Dropboxから直接デジタルコンテンツを販売・共有できるプラットフォームとして2021年にリリースされた「Dropbox Shop」のベータ版にも機能アップデートが行われる。新しいバージョンでは、店舗デザイン/URLのカスタマイズ、HTMLコードの埋め込み、チップ機能の追加といった強化が行われる。

ただしDropbox Shopベータ版は、現在米国内でDropbox Basic/Plus/Professionalプランを利用している個人ユーザーのみを対象として提供されており、日本国内向けにはまだ公開されていない。現時点では、利用可能になりしだい通知を受け取れるように待機リストに登録することのみ行える。