花粉の気配を感じる季節になりました。対策の基本は「家の中に花粉を持ち込まない」ことですよね。帰宅した衣類を手軽にケアできるアイテムがあると最高です。
LG Stylerはロッカーに入れる感覚で衣類を入れるだけで、ニオイなどのケアをしてくれる家電。5年前に国内発売して以来、サイズ違いやデザイン違いモデルを展開してきました。
2022年のLG Styler新製品は、サイズが大きくなり、5着+ズボン1本を一度にケアできるようになりました。新製品発表会の様子をレポートします。
一度にケアできる衣類が6アイテムに増えた!
LGエレクトロニクス・ジャパンが3月15日に発売するのはスチームウォッシュ&ドライ「LG Styler」の新製品「S5MB」。姿見としても使えるミラーデザインが特徴です。価格はオープン価格、市場想定価格は320,000円前後です。
まずは「LG Styler」とは何か? という話から。LG Stylerは、ロッカーのような扉を開け、庫内にあるハンガーに衣類をかけてしばらく待つと、除菌や消臭、シワ伸ばしなどの簡易ケアができる大型家電です。運転スイッチを入れると、庫内に60度から70度のスチームが充満。次に、ハンガーラックが1分間に最大180回振動し、最後に乾燥させて衣類ケアが終了します。
スチームによって衣類の汗、食べ物のニオイなどをケアするほか、振動によって服のシワがのびたり、花粉などの汚れも落下させる効果もあります。ヒートポンプを使っているため、乾燥時の温度は低温で、生地を傷めず色落ちしにくいという特徴があります。
スチームを使って衣類のシワやニオイをケアするというと、ハンガーに衣類をかけたまま、ハンディスチーマーをあてて使う「衣類スチーマー」がありますが、衣類スチーマーの場合は、自分が手を動かしてスチームをあてるのに対し、「LG Styler」は本体にセットするだけなので、手軽です。リフレッシュコース(標準)1回あたりの運転時間は約48分です。
丈の長い衣類や幅広のズボンに対応
新製品の「S5MB」は、従来モデルから庫内容量が大きくなりました。従来は3着+ズボン1本がケアできる大きさでしたが、S5MBでは衣類5着とズボン1本で、あわせて6アイテム収納できます。庫内が広くなったことで、ダウンジャケットやシュラフのようなボリュームのある衣類も一度にケアできますね。
また、庫内のハンガーを引っ掛ける「ムービングハンガー」のデザインを変更し、丈の長さが130cmまでの衣類が入るようになりました。ロング丈のワンピースやコートも大丈夫です。
ズボンは扉の内側にセットすれば、折り目をしっかりつけられます。容量が大きくなったので、ズボンはウエスト112cm、丈の長さは115cmまで対応します。ワイドパンツや、背が高い人の長いズボンも入りますね。
「花粉ケア」コースを追加、小物収納スペースも
専用コースも充実しました。「LG Styler」のWi-Fi対応モデルは、専用アプリ「LG ThinQ」と連携させると、好みのコースをダウンロードできるのですが、今回新たに「シルクケアコース」のダウンロードが可能になりました。
「シルクケアコース」では、スチームの量を少なくしてさらに温度も低くすることで、デリケートなシルク素材に対応しました。ブラウスやスカーフだけでなく、パジャマや枕カバーなど、シルク製品は意外と多いので、気軽にケアできるのはうれしいですね。
さらに、LG Stylerユーザーが春になるとよく使うという「花粉ケアコース」が標準搭載になりました。「花粉ケアコース」は日本向けに開発されたコースで、従来は専用アプリからダウンロードする仕様になっていました。今回の新モデルではディスプレイパネルにコース専用ボタンを追加し、利便性がアップしました。
細かい使い勝手も進化しています。タンクの給水口を拡張したほか、本体の下部には掃除用のクロスを収納できる小物スペースを用意。LG Stylerは衣類をいれるため、どうしても庫内に糸くずなどがたまってしまいますが、掃除用のクロスを庫内においておけば、気になった時にさっとお手入れできます。
クローゼットにしまう感覚で手軽に衣類ケア
現在日本で販売している「LG Styler」は、「シンプルケアシリーズ」のS3CW、「トータルケアシリーズ」のS3WF、S3MFの3機種。ここに新たに、S5MBが加わります。
毎日帰宅後、すぐにケアができる手軽さが特徴の「LG Styler」。ジャケットやコートなど頻繁に洗えないものをキレイにしたいという人だけでなく、ハイブランドの服を大切に着たいという人にも人気なのだそう。
S5MBの本体サイズはW600×D605×H1,960mm。表扉を開けて専用コースを選べば、クローゼットや室内の除湿も可能です(約23畳用)。ウォークインクローゼットなどに置くと、除湿機がわりも使えそうです。
また、乾燥機としても使えるので、少量の室内干しを乾かしたい時にも活躍します。庫内には小さな棚があり、帽子や鞄などの小物が置きやすいです。ただし、「接着剤を使用しているものの使用はオススメしない」とのことで、例えば上履きの乾燥はできないそうです。
クローゼットにしまう感覚で衣類のケアができるというのはうれしいところ。新型コロナの影響で清潔意識が高まっていますし、従来のユーザーからは「もっとたくさんの衣類をケアしたい」という声があったというのもうなずけます。
ちなみに同社によると、LG Stylerは韓国では「憧れの家電」という位置づけだそうで、ホテルやマンションの設備として差別化のポイントになっているとのこと。日本でも、「ホテルオリエンタルエクスプレス福岡天神」や、エステティックサロン「salon de shillen」など、BtoBでの導入が増えています。
洗濯機や衣類スチーマーといった従来の家電に「LG Styler」が加わり、ライフスタイルに合わせた衣類ケアの選択肢が広がりつつあるといえそうです。