「Appのバックグラウンド更新」の設定はどうしたらいいのか、という趣旨の質問を受けました。『設定』→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」の順に操作すると現れるこの画面、ずらりと並ぶアプリごとのスイッチより、次の画面で「オフ」と「Wi-Fi」、「Wi-Fiとモバイルデータ通信」のどれを選べばいいか気になりますよね。

そもそも「Appのバックグラウンド更新」とは、他のアプリが前面に表示されているときでもその背後/バックグラウンドで動作可能な状態を意味します。一般的なアプリは、背後に回ると動作が完全停止してしまうものですが(前面に戻ると再び動き出す)、SNS系などつねに最新の情報が必要なアプリはそれでは困ります。だから一部のアプリはバックグラウンドでも動作しようとしますが、ユーザ側にも選択の余地があり、それを決めるのが「Appのバックグラウンド更新」画面というわけです。

「Appのバックグラウンド更新」画面で「オフ」を選択すると、音楽再生系など一部を除いたアプリはバックグラウンドで動作できなくなります。動作しなければデータ通信は生じず、バッテリー消費もわずかながら抑えられます。その反面、バックグラウンドに回ったアプリは最新データを入手できなくなるので、SNS系アプリなど情報の鮮度が重要なアプリでは不便を感じることになります。

「Wi-Fi」を選択すると、Appのバックグラウンド更新は許可されるものの、経路はWi-Fiに限定されます。Wi-Fiアクセスポイントのない屋外でバックグラウンドに回ったアプリは最新データを入手できなくなるものの、多少はパケットの節約になります。

「Wi-Fiとモバイルデータ通信」は、ネットワーク経路の制約なしにAppのバックグラウンド更新が許可されます。「オフ」や「Wi-Fi」と比べるとバッテリー消費量とパケット量は増えるものの、ギガ単位で増減するほどではないため、アプリ本来の利便性を考えると、この選択肢がもっとも無難です。iOSの初期設定も「Wi-Fiとモバイルデータ通信」が選択されているので、敢えて変更する必要はないでしょう。

  • 「Appのバックグラウンド更新」、どれを選ぶべき?