パナソニックと三井住友海上火災保険(三井住友海上)は11月8日、中国太平洋財産保険(中国太平洋保険)と中国での電気自動車(EV)分野で協力する協定を結んだと発表した。同協定より、中国のEV市場向けにイノベーティブな保険商品・サービスなどの提供を行い、脱炭素社会の実現を目指す。

  • 中国太平洋財産保険、パナソニック、三井住友海上火災保険の3社が中国のEV分野サービス提供で協業

EVを含む新エネルギー自動車は、脱炭素社会を実現する上で重要な市場だ。新エネルギー自動車市場はグローバルに急拡大しており、その中でも中国の保有量は世界に占める新エネルギー自動車の5割を超えているという(中国汽車工業協会発表)。

一方、EVでは動力源が電池になることによって、従来の自動車では考慮されていなかった、電池にまつわる故障、トラブル時の原因特定や電池劣化に対する課題が明らかになってきた。

3社は同協定により、企業や一般顧客向けにEV購入後も電池の使用を支えるサービスを付帯した専用の保険商品・サービスを提供する。パナソニックがデジタル機器開発で培ってきたAI(人工知能)技術を統合した電池分析ソリューションを提供する。

3社は今後、自然環境への負荷を低減すべく、EV中古車市場の形成やEV用電池のリユース・リサイクルを含めた新たなエコシステムの構築にも取り組む方針だ。