東京海上日動火災保険は10月4日、アップルウォッチから収集されるヘルスデータを活用して、疾病の早期発見を行う実証実験を実施すると発表した。

同実証実験では、実験参加者が装着したアップルウォッチから収集されるヘルスデータを活用し、アラート通知を通じて参加者に生じる「行動変容」について検証を行う。なお、同実証実験において、同社はアップル社から、アップルウォッチのアプリケーション開発に関する技術的なサポートを受けている。

実証期間は2021年10月から12月までとなり、東京海上グループ社員約150名を対象に実証実験を実施する。

実証実験対象者は、配布されたアップルウォッチにiOSのプロトタイプアプリケーションをインストールし、実証期間中は常にアップルウォッチを装着する。アップルウォッチの不規則な心拍数の通知機能を活用して、対象者の心房細動の予兆をモニタリング。一定の条件に合致した場合は、アプリケーションを通じて対象者にアラートがプッシュ通知され、実証実験では「アラートを受け取った場合、早期に医療機関への受診を行うという行動変容に繋がるか」を検証する。

  • プロトタイプアプリのイメージ

東京海上グループは、2021年7月1日からグループのデータ戦略の中核機能を担う東京海上ディーアールを軸としてデータを活用した新たな事業を開始しており、さまざまなパートナー企業との協業を進めている。

東京海上日動火災保険はアップルウォッチを通じて疾病の予兆を検知し、顧客の「行動変容」を促すための新たなソリューション開発を目指す。また、東京海上グループが有する事故データやリスクマネジメントのノウハウと、アップルウォッチなど最先端のテクノロジーを掛け合わせることで、社会課題の解決に繋がるヘルスケアソリューションの創出に挑戦するという