オムロンは9月29日、工場などの設備全体をデジタルで再現し、実機と同等の精度で動作を検証できるシミュレーションソフトウェア「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」の提供を10月4日より開始すると発表した。同サービスは、顧客が自社で開発するカスタムロボットや、パートナー企業の機器も含めた設備全体のシミュレーションを可能にする。

  • 顧客が開発したカスタムロボットをシミュレーションしている様子

具体的には、オムロンが開発した「ロボット統合コントローラー」(オムロンの生産設備を構成するロボットと制御機器をOneコントローラーで統合制御するコントローラー)で制御する自作のカスタムロボットと設備の中で多く使用されるパートナー企業の汎用的な機器もシミュレーションに組み込むことを可能にした。

その結果、設備全体の動作を確認でき、設備を実際に立ち上げる前にデジタル上で見える化・動きの事前検証を行えるため、設備設計や動作検証の時間を50%短縮するとしている。

さらに、設備稼働後は、実機の動作状況をデジタル上で確認、モニタリングすることで、異常時の原因解明までの時間を短期化し、リモートでのプログラム修正を実現し、改造にかかる時間の短縮にもつなげることが可能とのことだ。

オムロンは今後も、ロボット統合コントローラーでモノづくり現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進していく方針だ。