ハーマンインターナショナルは、都内で開催したメディア向けの内覧会において、英ケンブリッジ生まれのオーディオブランド「ARCAM(アーカム)」の製品を10月より順次日本市場に導入すると発表。さらにJBLやHarman Kardon、AKGの秋冬の新製品を一挙発表した。
“再上陸”のARCAM、コンパクトな「Solo Uno」に注目
ARCAMは、1976年にイギリスの名門ケンブリッジ大学の学生であったジョン・ドーソン氏らによって創業。シンプルで美しいデザインと高音質を実現した最初のプリメインアンプ「A60」が話題を呼び、80年代には完全自社開発のCDプレーヤーや、コンポーネントDACの草分け的存在「Black Box Delta」シリーズを発売。早くからデジタルオーディオの利便性に着目し、「デジタルオーディオの高音質化」を追求していた。
2017年からハーマンインターナショナルグループに加わり、海外市場で展開。国内では2020年10月のメディア向け内覧会でARCAM製品が参考出品されており(既報)、今回、日本市場に“再上陸”を果たすことが正式に決まった。
10月から順次発売するのは以下の4製品。
- アンプ内蔵ストリーミングプレーヤー「Solo Uno」(10月/77,000円)
- プリメインアンプ「SA30」(10月/330,000円)
- プリメインアンプ「SA20」(12月/165,000円)
- SACD/CDネットワークプレーヤー「CDS50」(10月/143,000円)
注目は、B5サイズの高剛性アルミキャストボディに、アンプとネットワークオーディオ機能を内蔵したストリーミングプレーヤー「Solo Uno」。本体サイズ/重さが140×213×52mm(幅×奥行き×高さ)/1.5kgというコンパクトさで、別途用意したブックシェルフスピーカーなどをつないで、省スペースなデスクトップオーディオ環境を構築できる。アンプ出力は25W/ch@8Ω、50W/ch@4Ω。
DACを内蔵し、最高192kHz/24bitまでのWAVやFLACといったデジタル音源を再生可能。MQAにも対応する。さらにネットワークオーディオ機能も装備しており、2.4/5GHzのデュアルバンド対応無線LANを備え、AirPlay2やChromecastをサポート。Roonにも対応する(Roon Ready)。
プリメインアンプは「SA30」と「SA20」を用意。A級動作のサウンドクオリティとハイパワーを両立するというクラスGアンプを搭載する。2機種の違いはDAC/無線LAN機能の有無とアンプ出力で、SA30にはMQA対応のDACと、テレビのサウンドを通せるHDMI入力、ネットワークオーディオ機能を装備。アンプ出力は上位機種のSA30が130W/ch@8Ω、200W/ch@4Ω。SA20は90W/ch@8Ω、150W/ch@4Ω。
「CDS50」はSACD、CDに加え、USBメモリー、ネットワーク再生に対応したプレーヤーで、192kHz/32bit対応のDACを搭載。Ethernetと無線LAN機能を備え、ストリーミング再生にも対応する。専用スマホアプリ「MusicLife」からの直感的な操作が可能だという。
JBL、Harman Kardon、AKGから秋冬新製品を披露
JBLは既報の通り、ブックシェルフスピーカー「L52 Classic」、Dolby Atmos対応2.1chサウンドバー「CINEMA SB190」、防滴対応ワイヤレスパーティースピーカー「PartyBox 110」の3機種をこの秋に順次発売する。
- ブックシェルフスピーカー「L52 Classic」(10月中旬発売/ペア11万円)
- サウンドバー「CINEMA SB190」(10月15日発売/直販33,000円)
- ワイヤレスパーティースピーカー「PartyBox 110」(9月17日発売/39,600円)
イベントではさらに、JBLに加えてHarman Kardon、AKGから多数の参考出品の製品を披露した。いずれも価格は未定だが、今秋〜今冬にかけて発売する予定とのこと。以下、写真で実機を紹介していく。