イタリアの家電家電ブランド「デロンギ」といえば、オイルヒーターやコンベクションオーブンなどさまざまな家電を手がけていますが、世界的に人気なのが全自動コーヒーマシン。販売金額は世界主要46カ国の調査でトップを誇っています。そんなデロンギが、2021年9月から世界共通のキャンペーン「Perfetto Campaign」をスタート。俳優のブラッド・ピット氏を起用し、デロンギの全自動コーヒーマシンをアピールします。

キャンペーン発表会では、CMにも登場した全自動コーヒーマシン「デロンギ ディナミカ」(以下、ディナミカ)のプレス向け試飲会も開催。特徴的な機能やコーヒーの味を中心に紹介します。レビュー記事『デロンギの全自動コーヒーマシン「ディナミカ」レビュー、好みを細かく調整できてミルクメニューも魅力』も合わせてご覧ください。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    会場に展示されていたデロンギの全自動コーヒーマシン「デロンギ ディナミカ(ECAM35055B)」

  • ブラッド・ピット氏

    デロンギのコーヒーがもたらす「Perfetto(完璧な)」時間をアピールする、ブラッド・ピット氏が主演するTV CMのワンシーン。監督は映画「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル氏です

価格差はあれど、ベースとなる味は全モデル共通

キャンペーンCMではディナミカが登場しますが、今回のキャンペーンはデロンギの全自動コーヒーマシンすべてを対象としたもの。デロンギは現在、日本市場においてエントリーモデルからフルスペックモデルまで、10モデルの全自動コーヒーマシンを販売しています。

  • デロンギが日本で販売する全自動コーヒーマシンのラインナップ

    デロンギが日本で展開する全自動コーヒーマシンのラインナップ。いずれもボタンを押すだけで一杯ずつ豆を挽いて、「完璧な」コーヒーが楽しめるとします。マシンの価格はメニューや機能の違いによって、約5万円~約20万円と幅広い製品構成です

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    マイナビニュース・デジタルの林編集と会場のディナミカ。本体サイズは幅240×奥行き445×高さ360mmと、それなりに存在感のあるサイズ

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    全シリーズ共通の特徴は、コーヒー抽出のたびに豆を挽くこと。グラインダーには全モデルとも、高コストなコーン式の低速グラインダーを採用。挽きの粒度は7段階から選べます。コーヒー粉が使えるパウダー投入口を設けているのも全モデル共通です

デロンギの全自動コーヒーマシンは、基本的にエスプレッソをベースに抽出します。コーヒーといえばエスプレッソのイタリア、そのイタリアのメーカーらしい仕様ですね。エスプレッソとは、圧力をかけて一気にコーヒーを抽出する方法のこと。

通常、エスプレッソマシンを使用するには、コーヒー粉をホルダーに入れて均一に押し固める「タンピング」という作業が必要です。タンピングには技術が要求され、熟練度でコーヒーの美味しさが大きく変わります。デロンギの全自動コーヒーマシンは、コーヒー豆の挽き、タンピング、抽出までの全行程を自動化することで、誰でもボタンを押すだけで安定した美味しいコーヒーを楽しめるのが最大の魅力です。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    デロンギの全自動コーヒーマシンは、全モデルがコーヒー抽出の心臓部となる抽出ユニットを内蔵しています

前述のように、デロンギの全自動コーヒーマシンはエントリーからハイエンドまで広い価格帯のモデルがありますが、グラインダーや抽出ユニット、タンピングシステムの構造は全モデルほぼ共通です。抽出圧力もすべて9気圧を採用しているなど、コーヒー抽出に関する基本的な仕様は同じ。このため、エスプレッソやカフェ・ジャポーネといった基本メニューも、マシンの価格に関係なく同じクオリティで楽しめます。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」で淹れたカフェ・ジャポーネ

    日本人好みの深蒸ししたドリップコーヒーのような味わいが楽しめる、デロンギオリジナルの「カフェ・ジャポーネ」メニュー。カフェ・ジャポーネとエスプレッソは全モデルが搭載するメニューです

上位モデルほど豊富なアレンジメニューに対応

モデルによって異なるのは、メニューのバリエーションやカップウォーマーといった便利機能、本体デザインです。また、全モデル共通でミルクを手動で泡立てるフロッサーを搭載しますが、上位モデルはミルクの泡立てまで自動化したデロンギ独自の「ラテクレマシステム」を備えています。

フロッサーを使ったミルクの泡立ては、タイミングやフロッサーの角度などに熟練した技術が必要ですが、ラテクレマシステムなら甘みを感じやすい60℃~65℃でキメ細かい泡のフォームミルクを自動で作れます。カプチーノ、カフェラテ、ラテマキアートといったミルクを使ったメニューボタンを押すだけで、コーヒー抽出から最適な量のフォームミルクの注入まで全自動なのは大きな魅力。こうしたミルクメニューのコーヒーが好きなら、多少お値段は張りますが、ラテクレマシステム搭載の上位モデルをおすすめします。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」のラテクレマシステム

    ラテクレマシステム搭載のモデルなら、カプチーノなどのミルクメニューも全自動で美味しく作れます

【動画】ディナミカのラテクレマシステムを使って、ミルクたっぷりの「カプチーノ」を作っているところ。このミルクにはヘルシーな豆乳を使っています。ちなみに、ディナミカにはラテクレマシステム非搭載モデルも用意されています

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」のラテクレマシステム

    ミルクコンテナ上部のつまみで、ミルクの泡の細かさを調整(3段階)。ミルクが残った場合は、コンテナを外して冷蔵庫で保存できます

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    スタンダードシリーズの上位モデルとなるディナミカ(ECAM35055B)は、各種エスプレッソメニューのほか、スペシャルティ、カプチーノ、カフェ・ジャポーネ、ロングコーヒー、ラテマキアート、カフェラテ、フラットホワイト、ミルクといったメニューを淹れられます。自宅のカップ容量に合わせて、抽出量を自分で設定することも可能

会場では、ディナミカで淹れたコーヒーを試飲しました。最初に飲んだのはカフェ・ジャポーネ。エスプレッソベースで普通に抽出したコーヒー(ロングコーヒー)は、香りや旨みが豊かで雑味やえぐみが少なく、後味がスッと抜ける印象です。

一方、カフェ・ジャポーネは香りの奥に複雑な後をひく旨みを感じます。じっくりと蒸らし、時間をかけて抽出したドリップコーヒーに近い味です。

  • カフェ・ジャポーネで抽出したコーヒーを試飲。1日に2L近くコーヒーを飲むという林編集長は「仕事や読書のおともにはカフェ・ジャポーネ、コーヒーをゆっくり味わいたいときはエスプレッソが好み。コーヒー豆の味もストレートに出るので、いろんな豆を試したくなります」

カプチーノも試飲。ミルクにラテクレマシステムを使ったカプチーノです。驚くのは、なんといってもミルクの泡がキメ細かいこと。手動でミルクを泡立てようとすると、慣れるまでどうしてもボソボソの泡になりがちですが、ラテクレマシステムの泡は滑らかでフワフワ。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」で淹れたカプチーノ

    フワフワの泡とコーヒーの層で、見た目も美しいカプチーノ。カフェクオリティのアレンジコーヒーが自宅で手軽に楽しめるのはとっても魅力的

味の良さだけではなく、デロンギの全自動コーヒーマシンはメンテナンスも手軽です。電源のオンオフ時に自動で内部洗浄するので、ユーザーは一日の終わりにカス受けとトレイを洗うだけ。ボタンを押せば安定して美味しいコーヒーが抽出できるだけなく、このお手入れの手軽さもデロンギの全自動コーヒーマシンが世界で人気の理由のひとつでしょう。

  • デロンギ 全自動コーヒーマシン「ディナミカ(ECAM35055B)」

    電源オフ時には内部洗浄でコーヒーの抽出経路をしっかり洗浄。お手入れがとても簡単です