パナソニックは9月15日、卓上型食器洗い乾燥機の新製品スリム食洗機「NP-TSK1」と「NP-TSP1」を発表しました。両製品とも奥行きが短く、設置性を高めているのが大きな特徴です。
いずれも36L(約4人用)の容量があり、NP-TSK1は奥行き29cmの水道直結タイプ。NP-TSP1は奥行き34.1cmで水道直結またはタンク式の2WAYタイプ。パナソニックによると、奥行き29cmは国内卓上型食洗乾燥機としては業界最薄だといいます。11月15日から発売し、価格はオープン、推定市場価格はNP-TSK1が71,000円前後、NP-TSP1が83,000円前後。
本体の薄さだけでなく、扉にも秘密アリ
パナソニックは以前から省スペースタイプの「プチ食洗」シリーズを展開していますが、こちらは容量24L(約3人用)で奥行きが30cm。一方、新製品のNP-TSK1は容量36L(約4人用)と大きくアップしたにも関わらず、奥行き29cmと一層スリムに。このため、幅の狭いシンク横にも設置しやすくなりました。
NP-TSK1とNP-TSP1は、両製品とも「リフトアップオープンドア」を採用しています。食洗器のドアが持ち上がるように開閉する機構で、一般的なドアと比較して、ドアの軌道範囲を狭く抑えられます。
従来製品のNP-TZ300は、ドアを開くためのスペースとして58.4cm必要でしたが、NP-TSK1なら36.7cmでドアをフルオープン可能。食洗機は別売りの置台を用いてシンクをまたぐように設置できますが、このときにドアが蛇口にぶつかって開かないという問題を減らします。
スリムでもフライパンやまな板などの大物調理器具も収納可能
本体はスリムながら、庫内容量は36Lとしっかりあります。これは食器を約24点(日本電機工業会自主基準準拠)収納できるサイズで、直径25cmのフライパン、まな板もそのまま入ります。庫内の仕切りは自分で位置を変えられるレイアウトフリーのアレンジピン仕様。また、新しく「スタイハンガー」を用意し、洗う頻度の高い幼児用のソフトスタイも除菌洗浄できるようになりました。
本体がスリムになっても、高さ2mまで届く水圧と約50℃以上の熱湯による「ストリーム除菌洗浄」によって除菌・洗浄力を確保。加えて、従来のレギュラータイプは21のノズル噴射口でしたが、新製品は噴射口の数を23に増設。庫内の食器に対して多角的に水流を当て、汚れ残しを減らします。
パナソニック初のタンク式「NP-TSP1」
NP-TSK1と同時発表の「NP-TSP1」は、水道直結だけではなく、パナソニック初となるタンク式としても使える2WAY方式です。分岐水栓で水道に直結しない場合は、本体前面にある給水口から水を注いで利用します。一般的なタンク式食洗機は給水口が本体上部にありますが、NP-TSP1は本体の下部に給水口があるので、給水カップを高く持ち上げる必要がなく、楽な姿勢で給水が可能です。
パナソニックによると、食洗機は「家事の負担を軽くするために購入したい家電」の上位に選ばれる家電にもかかわらず、世帯導入率は3割以下なんだとか。そして、食洗器を導入しない理由の約7割は「置く場所がない」から。設置性が大きく高まったスリム食洗機なら、置く場所の問題であきらめていた家庭でも、食洗機を導入できるかもかもしれません。