森ビルは9月1日、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーを舞台にした、「火災時初動訓練VRシミュレーター」を独自開発したことを発表した。

  • 臨場感のある初動訓練を体験できる

同社は「逃げ出す街から逃げ込める街へ」をコンセプトに、安全安心な都市づくりを実現するために、さまざまな取り組みを実施してきた。その一環として火災発生時における初動訓練を定期的に実施しているが、テナントが稼働中のオフィスやレジデンスにおいては、火災発生現場の忠実な再現が不可能だ。

こうした背景を受けて同社は、理経と共同で同社独自の「火災時初動訓練VRシミュレーター」の開発に至ったとのことだ。同VRシミュレーターの活用によって、仮想空間内で訓練者が実際に火災報知機を鳴らしたり、燃え上がる炎の前で消火訓練をすることが可能となる。

さらに、将来的には扉に触れた際の火災による熱をも疑似体験可能な、感熱デバイスの導入も検討中だ。また、同VRシミュレーターには各種の行動に対する採点機能も搭載しており、担当者の主観に頼らない客観的な採点が可能である。

  • VRを着用した火災時初動訓練の様子