アリババグループのアリババクラウドは7月29日、オリンピック放送機構(OBS)との協業の下、東京2020大会期間中に同社のクラウドサービスを提供していることを発表した。

  • 競技の映像情報はすべて一度ここに集約される

OBSは東京2020大会の映像配信業務の全般を担っている。アリババクラウドは、アリババグループのクラウドプラットフォーム上に構築した「OBSクラウド」を活用して、OBSに新たなコンテンツ配信モデルを提供したという。両社が共同で開発した同サービスは完全にクラウド上で運用されており、メディア業界のデジタル化を促進するものとしている。

OBSは大会期間中に、9000時間以上もの動画コンテンツを作成する予定であり、各国の放送権者によってこれらのコンテンツが配信される。フルサービス契約している放送権者は、ここで配信されるビデオクリップに対して世界のどこからでもアクセス可能となり、デジタルコンテンツの配信に活用できるとのことだ。

  • International transmission MCRでは最大2.7TB/秒の国際回線通信を行っているという

OBSのコンテンツ配信プラットフォームである「Content+」は、コンテンツの制作から資産管理、および配信までをクラウド上で実現する。放送権者は「Content+」を介することで、OBSが提供する全ての動画コンテンツにアクセス可能である。ライブ中継映像にもアクセスできるため、試合中の映像をタウンロードして迅速に自社のポストプロダクション向けに使用できるという。