大日本印刷(DNP)と日本システム技術(JAST)は7月21日、大学等の高等教育機関におけるDXの推進を支援するため、教員によるネット上での教科書選定を支援するDNPの「教科書選定DB(データベース)」と、Webサイトを活用して大学内の情報を統合管理し、大学運営をサポートするJASTの「GAKUENシリーズ UNIVERSAL PASSPORT」を連動させたサービスを、2021年秋頃に提供開始すると発表した。

「UNIVERSAL PASSPORT」と「教科書選定DB」の連動により、教員は、「UNIVERSAL PASSPORT」にログインするだけで「教科書選定DB」にも自動ログインできることで容易に教科書を選書可能となる。また、シラバス登録時に授業で使う教科書・教材等の最新で正確な情報を「教科書選定DB」から取得できるほか、教員があらかじめ選書した教科書・教材等に関連した情報をシラバス登録時に「お気に入り情報」として表示できるため、教科書・教材選定における利便性を高め、効率化につながるという。

学生は、出版社が「教科書選定データベース」に書誌情報を一元管理して登録し、その内容がシラバスに掲載されるため、誤った教科書・教材等の購入を防ぐことができるという。そして大学職員は、教員がシラバスに登録した書誌情報が「教科書選定DB」で一元管理されている最新情報のため、職員がシラバス公開前に行う、教科書・教材等の題名や作者名等の事前確認や修正などの業務を削減できるというメリットがある。

DNPは今回の連携を機に、DNPの「電子教科書・教材配信サービス」と「UNIVERSAL PASSPORT」の「LMS」を連動させ、各授業で採用する電子教科書・教材も一元管理していくという。また、「UNIVERSAL PASSPORT」の機能である「学修ポートフォリオ」に電子教科書・教材の学習履歴を表示するほか、電子マネー(UNIPA Pay)によるキャッシュレス決済ができるサービスも提供する予定だとし、DXの推進によって教育の効果をさらに高めていくサービスを拡充していくとしている。