米Valveは7月15日(現地時間)、Steam用の携帯ゲーミングPC「Steam Deck」を発表した。AAAタイトルがスムースに動作する性能、モバイルでの快適なプレイをサポートするゲームパッドを搭載する。2021年12月に米国、カナダ、英国、EU諸国で出荷開始する予定で、米国での価格は399USドルから。2022年にその他の地域にも販売を拡大する。

プロセッサは、AMD Zen 2アーキテクチャのAPU、4コア/8スレッド(2.4〜3.5GHz)。グラフィックスは8CUのAMD RDNA 2。APUの消費電力は4〜15Wとなっている。RAMは16GB LPDDR5。ストレージが異なる3モデルがあり、64GBモデルはeMMC(PCIe Gen 2×1)で399ドル。256GBモデルはNVMe SSD(PCIe Gen 3×4)で529ドル、512GBモデルは高速NVMe SSD(PCIe Gen 3×4枚)で649ドル。全てのモデルがmicroSDカードスロットを備える。

豊富なコントロールオプションをサポートしている。サムスティック×2、それぞれの下にSteam Controllerスタイルの触覚フィードバック付きトラックパッドがある。トラックパッドはクリック強度の設定が可能。ABXYボタン、十字キー、R1/R2およびL1/L2ボタン、背面ボタンが左右に2つずつ。6軸IMUのモーション機能に対応する。

ディスプレイは7インチ(1280×800、アスペクト比 16:10)。リフレッシュレートは60Hz。環境光センサーを備える。オーディオ関連は、DSP内蔵のステレオ、3.5mmステレオヘッドセットジャック。デュアルアレイマイクを内蔵する。

通信機能はWi-Fi (802.11a/b/g/n/ac)とBluetooth 5.0。40Whrのバッテリーを内蔵し、2〜8時間のゲームプレイが可能。Altモードに対応するUSB-Cポートを備え、コントローラやディスプレイを接続できる。本体サイズは298×117×49mm、重量は669g。

OSは、Steam Deck向けのアップデートが行われたLinuxベースのSteamOS 3.0。Protonによる互換レイヤーが、移植作業なしでWindows向けゲームの実行を可能にする。また、Linuxのデスクトップシステムとしても利用できるという。