アイリスオーヤマといえば、ユニークな便利機能を搭載した「なるほど家電」を多く手がけるメーカー。そんなアイリスオーヤマがメディア向けに「夏の新製品体験会」を開催しました。たくさんの新製品にあって、とくに注目したのが夏を涼しく過ごすための家電。日本気象協会によると、今年(2021年)の夏は平年並みかやや暑くなりそう。ここでは、今すぐ役立ちそうな暑さ対策家電を紹介します。

  • マイナビニュース・デジタルの林編集長が実際の製品で涼しさを体感してみました

冷却循環水で枕が一晩中ひんやり! ペルチェ式のクール枕

暑い夜は寝苦しいものですが、エアコンや扇風機は身体が冷えるから苦手……。そんな人にチェックしてほしいのが「快眠クールまくら(SCP-450)」です。本体に内蔵したペルチェ素子で水を冷却し、冷たくなった水を枕に循環させるというシンプルな構造の家電です。

  • 本体サイズはW16×D14×H16.6cm、重さは約2kg。冷却・循環機能を内蔵していることを考えれば比較的コンパクト。冷却シート部はW54×D23cmと、しっかりとサイズを確保しています

  • 日ごろ使っている枕カバーの下に冷却シートを差し込んで使います。実際に体験した林編集長は「電源を入れると明らかにヒンヤリ!」と大喜び

0.5~12時間のタイマーを搭載。冷却の強さは20℃・23℃・26℃の3段階から選べるほか、起床時間にあわせて徐々に水温を上げて気持ち良く起きられるようにコントロールすることも。夏は氷枕で頭を冷やして寝るという人も多いのですが、ペルチェで冷やすと氷枕ほどキンキンに冷えすぎないうえ、夜中に氷が溶けて暑くなることもないのはうれしいですね。2021年7月時点では、直販価格18,800円で販売されています。

人気の扇風機サーキュレーター、支柱を外して高さ調整に対応

コンパクトでもパワフルなサーキュレーターと扇風機は、アイリスオーヤマの夏向け家電でも定番の製品。日本だけではなく、世界中にファンがいる超人気アイテムです。2021年の新製品は「コンパクトサーキュレーター扇風機(KSF-DC151TC)」と「リモコン式リビング扇風機(LFD-22T-W)」が登場しました。

  • 写真左がコンパクトサーキュレーター扇風機、右がリモコン式リビング扇風機

コンパクトサーキュレーター扇風機は2019年からの人気モデル。扇風機としてはもちろん、31m先にも届くというパワフルな送風によって、部屋の空気を攪拌(かくはん)するサーキュレーターとしても利用できるのが特徴です。

新モデルは製品中央のポールが分割式・着脱式になって、本体の高さを「612mm → 369mm」と低くできるようになりました。低い位置からも風を送れるほか、外したポールはベース部分に取り付けておけるので、使わない季節にはコンパクトに収納できます。

  • ベースの後ろ側に、外したポールを収納するスペース

一方、「サーキュレーター扇風機は丸みのあるデザインが特徴的すぎる」……というユーザー向けに発売されたのが、リモコン式リビング扇風機です。こちらはデザインが一般的な扇風機に近いため、リビングに設置しても違和感がありません。

やはり支柱(ポール)の着脱に対応し、通常は約89cmの高さを54cmまで縮められます。背を低くすると、サーキュレーターのように使えるわけです。ただし、リモコン式リビング扇風機には、外したポールを収納するスペースは用意されていません。直販価格は、コンパクトサーキュレーター扇風機が18,480円、リモコン式リビング扇風機が14,080円です。

  • コンパクトサーキュレーター扇風機(写真左)と、リモコン式リビング扇風機(写真右)のポールを取り外したところ。扇風機というよりサーキュレーター風のデザインに

【動画】両製品とも首の可動域が広く、真上までしっかり送風できるのも特徴です。コンパクトサーキュレーター扇風機は3Dランダム送風、リモコン式リビング扇風機は3D首振りに対応しています

人気のファン内蔵ジャケットは違和感のないシルエットに

外で働く人の強い味方として、この数年で認知が広まっているのが、空調機能を搭載した衣服。アイリスオーヤマも2020年からファン内蔵ジャケット「クールウェア」シリーズを発売しています。2021年はこのクールウェアシリーズに、新デザインとなるCASUAL、SPORTS、OUTDOOR、WORKの4セットを追加しました。

  • 新デザインの一部OUTDOOR(写真左)とSPORTS(写真右)。取り込んだ空気が脇とフードを通過して抜ける構造です

  • クールウェアを試着した林編集長。ウェアのファンが回っていない状態では普通のジャケットのようですね。背中側に2つの9枚羽根ファンを内蔵しています。サーキュレーターで人気のアイリスオーヤマだけに、送風効率や静音性にはこだわっているとのこと

  • 動作モードは強・弱・リズムの3種類。3,350mAhのモバイルバッテリーがセットになっており、強で約12時間、弱で約25時間の駆動が可能です。バッテリー部はポケットに収納します

新しいクールウェアで筆者が気に入ったのは、駆動時のシルエット。多くのファン内蔵ウェアは、駆動時にウエスト部などが風で広がってパンパンに膨れ上がり、見た目が雪だるまのようになりがち。新モデルは脇の部分にスナップを配置することで、不自然にならない比較的スリムなスタイルに保ってくれます。

  • 脇に新しくスナップを配置し、スリムなシルエットを実現

  • こちらが稼働時のスタイル。おなか周りが少し膨らんでいますが、そこまで不自然ではありません。「駆動音はほとんどしないけど、かなり涼しい」(林)

新製品のOUTDOORとSPORTSのセットは14,800円、CASUALセットはフード付きが12,800円、フードなしが11,800円、フードなしでバッテリーが付属しないWORKシリーズは、長袖が6,980円、半袖が6,480円になります。

目の付けどころ新しい「時短オーブンレンジ」も

さて、ここまで夏のクール製品を中心に紹介しましたが、会場にはそれ以外にも目に留まる製品の姿が。なかでも面白いと感じたのが、一人暮らしから少人数世帯向けの「スチームオーブンレンジ18L(MO-F1808-B)」です。直販価格は32,780円。

35.5cm幅の食材まで調理できるワイド幅、かつフラット底面でお手入れもしやすいオーブンレンジです。オーブンとレンジだけでなく、上下ヒーター搭載でグリル調理にも対応します。角皿にお湯を注いで調理すれば、プリンのようなスチーム料理も作れます。

  • 電子レンジ、オーブン、グリル調理が可能なスチームオーブンレンジ18Lは、本体サイズW45.5×D37.5×H33cm。重さ約14kg

注目は「時短ブースト」と呼ばれる機能。レンジ加熱するとき、「レンジ」ボタンをすばやく2回押すと最大で約44%、加熱時間を短縮するというものです。レンジのあたためは500Wで利用することが多いものですが、レンジ運転の開始5秒以内に「レンジ」ボタンを1回押すと700W、2回押すと900Wに出力をアップ。また、出力をアップしたぶん、あたため完了までの運転時間を自動計算して短縮、表示します。

【動画】500W・3分加熱の運転中にブースト機能を2回動作したところ(500W → 700W → 900W)、一瞬で出力が上がり、1分40秒の加熱に切り替わりました
(音声が流れます。ご注意ください)

コンビニ弁当などは電子レンジでの加熱時間を「温め時間:500Wで2分30秒」のように500W(あるいは600W)で表示していることが多いですが、こういった弁当や惣菜の加熱を計算せずに短時間で済ませることができます。電子レンジのあたためをよく使う人に、ぜひ注目してほしい機能です。