• イマドキのTV・レコーダはどう進化してる? パナソニックが実演

長引くコロナ禍のなかで、テレビやBDレコーダーといったいわゆる“黒物家電”と接する時間は男女問わず増えているようです。その一方で、これらの製品の機能を十分に使いこなせない、理解できていない……といった女性の声も少なくない様子。

パナソニックが6月16日に報道関係者向けに開催した「女性のための『ホームビューイングセミナー』」では、在宅時間が増えた女性、特にママ世代をターゲットとし、同社の薄型テレビ「VIERA」シリーズやBDレコーダー「DIGA」の実演デモを行いながら製品の魅力や使い勝手のよさをアピールしました。

  • オンライン開催されたセミナーの様子

同社では、「自宅の好きな場所でテレビやレコーダーを使い、さまざまなエンターテインメントを楽しむ」というコンセプトの“ホームビューイング”を従来から提案しています。2021年5月に実施した、全国の20代〜50代の女性500人を対象とした「自宅での過ごし方」に関する調査では、多くの人が「コロナ禍でテレビや動画配信の視聴時間が増えた」と回答する一方で、「スマートフォンやPC、タブレットでの動画視聴環境に不満や悩みがある」ことが分かったそうです。

  • パナソニックは2021年5月に、全国の20代〜50代の女性500人を対象とした「自宅での過ごし方」に関する調査を実施。その結果を参照しつつ、今回のセミナーは進行した

そこで、今回のセミナーでは女性実演販売士のGOLD榮倉さんがプレゼンターとして登場し、最新のテレビやレコーダーの活用の仕方や、“おうち時間”を充実させるさまざまなホームビューイング(使いこなし)を紹介。さらにママ代表として、3歳の子どもを持つインスタグラマー・中川珠里さんが招かれ、トークショーやホームビューイング体験を通して最新機種の魅力をチェックしていました。

最上位TVの音に中川さん感動。「TVは離れて見て」はもう古い!?

いわゆる“巣ごもり需要”などの影響により、大画面テレビが売れています。パナソニックがテレビ購入者1,830人を対象に実施したアンケート調査結果を見ても、リビング/リビングダイニングに置くために新たに購入したテレビのサイズは「55V型以上」が主流となっていることが分かります。

GOLD榮倉さんによると、テレビを購入した人の3割以上が「次回は(そのとき購入したサイズよりも)大きなサイズを選びたい」と答えた、という調査結果もあるとのこと。より大きなサイズのテレビを選ぶのが今のトレンドになっているようです。

大型テレビの購入時に気になるのが「どのサイズが最適か」、「どの程度の設置スペースが必要になるか」という点。古いテレビの場合、画面の高さの約3倍がテレビを見るときに最適な視聴距離とされていたこともあり、「大型テレビといえば広い部屋に置くもの」というイメージでした。

パナソニックによると、新しいテレビは10年前のテレビと比べてベゼル(画面を取り巻くフチの部分)がスリム化しており、ほぼ同じ設置スペースで大画面化が図れるとのこと。また、現在主流の4KテレビはフルHD解像度のパネルよりも高精細化しており、視聴距離も画面の高さの約1.5倍とかつての半分程度に縮まっています。

こういった理由から、今あるテレビの設置場所に若干の余裕を持たせるだけで、大幅なサイズアップを図れるようになったわけです。具体的には、8畳の部屋には55V型、10畳の部屋には65V型が適しており、16畳あれば75V型が置けるそうです。

現在、60V型のテレビを自宅の28畳のリビング(テレビのあるスペースは12畳程度)で使っているという中川さん。さっそく65V型の4K有機ELテレビを体験したところ、実演会場に置かれたテレビとソファの間隔が一見狭く感じられたそうですが、実際にはちょうど良く、「画像がとてもハッキリ見えて、音も(上から)降ってくるような臨場感を感じられました」と感想を語っていました。

  • 65V型の4K有機ELテレビを体験する中川珠里さん(左手前)と、女性実演販売士のGOLD榮倉さん(左奥)

パナソニックの最新の4K有機ELテレビ「JZ2000」シリーズは画質だけでなく、音質にもこだわった最上位モデル。上向きのイネーブルドスピーカーと左右の両サイドに設けた横向きのワイドスピーカーによってサウンドの広がり感を強化しており、部屋中が音に包み込まれるような「大迫力ビューイング」が楽しめます。

  • 4K有機ELテレビ「JZ2000」シリーズは、上向きのイネーブルドスピーカーと左右の両サイドに設けた横向きのワイドスピーカーを備え、部屋中が音に包み込まれるような「大迫力ビューイング」が楽しめる

実際に65V型を体験したことで、中川さんは自宅にある60V型がより小さく感じられてしまったようで、「65V型、我が家に良いなって思いました(笑)」とサイズアップにさっそく意欲を見せていました。サウンドに関しても短時間ながらその魅力をしっかり味わえたようで、「迫力があって吸い込まれるような感じがありました」と感動した様子でした。

なお、かつて「テレビは離れて見たほうが良い」とされており、パナソニックが女性を対象に実施した調査でも、実に8割以上の回答者が「そう言われたことがある」と答えたそうです。しかし、テレビの進化でこういった常識は過去のものになりつつあるかもしれません。

録画予約なしでも録り逃さない、「全自動DIGA」の魅力

昨今のテレビやレコーダーは放送番組の視聴・録画だけでなく、ネット動画を楽しめる機能なども加わり、多機能化がさらに著しく進んでいます。しかし、パナソニックが女性を対象に実施したアンケートでは、回答者の6割以上が「テレビやレコーダーの機能を十分に使いこなせていない、機能を理解できていないと感じる」と答えていました(「よくある」12.6%、「たまにある」47.6%の合計)。

この点は中川さんも同じだったようで、「引っ越し後、録画設定が面倒でレコーダーは使わなくなってしまいました。引っ越し以前は使っていたけれど、録画予約の設定が私には難しくて、主に主人が録画したものを見る感じでした」と振り返っていました。また、予約したはずの番組が、録画番組の消し忘れでHDD容量がオーバーして録画できていなかった……という失敗もよくあったとのこと。

GOLD榮倉さんはこういった予約設定のわずらわしさや、録画の失敗といった悩みを解決する製品として、パナソニックの「全自動DIGA」を紹介。たとえば「DMR-4X1000」(10TB HDD搭載)であれば、設定した最大8ch×28日間を全自動で録りためられ、録画予約を入れる手間が省けるだけでなく、人気ドラマなどを見逃す心配もなくなります。28日以上過ぎると古い番組から自動消去されるため、容量不足に悩むこともないそうです。

  • 全自動DIGA「DMR-4X1000」

  • 全自動DIGAのラインナップ

この全自動DIGAを使い、見たいときに見たい番組をじっくり楽しめる「いつでもビューイング」や、設定した時間帯のドラマやアニメは自動消去させずに最大90日分とっておく「ドラマ・アニメおとりおき」機能を活用した「イッキ見ビューイング」という楽しみ方も提案していました。

レコーダーに関してはほかにも、“黒物家電”らしくないホワイトカラーが特徴の「おうちクラウド4K DIGA」を取り上げ、横幅が従来モデルの半分というコンパクトさや、白いボディで違和感なく部屋に溶け込ませられるといった、イマドキのレコーダーの進化もアピールしていました。

  • おうちクラウド4K DIGAの設置イメージ

最新機種はネット機能が充実。「お風呂でTV」に注目

“おうち時間”が増えたとはいえ、「たくさん(DIGAに)番組を録画できても、リビングのテレビでずっと見ているわけにはいかないですよね?」とGOLD榮倉さん。DIGAはネットワーク機能を備えているので、スマホやタブレットで「どこでもディーガ」アプリからリビングのDIGAにアクセスし、放送中の番組や録画番組を家中どこでも楽しむことができます。

この機能を活かし、自分の部屋で見たい番組をじっくりスマホ視聴する「マイルームビューイング」や、リビングで見ていた番組の続きを寝室でも楽しむ「ベッドルームビューイング」を提案していました。

このアプリは宅内に限らず、外出先からもDIGAの番組を楽しむことができ、さらに番組持ち出し機能で見たい番組をスマホにあらかじめダウンロードしておけば、ネットがつながらない場所でも通信なしで番組を楽しめます。また、アプリは音声検索に対応しており、たくさん録りためた録画番組の中から見たい番組をかんたんに探せるようにしています。もちろん、通常録画の予約を出先から入れることも可能です。

VIERAやDIGAは放送番組だけでなく、さまざまなネット動画配信サービスのコンテンツを視聴することもできます。パナソニックの女性を対象としたアンケート調査では、これらのサービスを利用するときに使うデバイスとして「テレビ」と答えた人が68.2%で2番目の多さでしたが、やはり「スマートフォン」と答えた人が最も多く、78%にのぼりました。

パナソニックではVIERAを活用した「ネット動画ビューイング」を提案しており、GOLD榮倉さんがその特徴を解説。リモコンのホームボタンを押すと画面下に各種サービスのアイコンやメニューが表示され、オススメコンテンツもサムネイル表示で探しやすくしていることを実演してみせていました。

  • リモコンのホームボタンを押すと、画面下に各種サービスのアイコンやサムネイルなどが表示された

ちなみに中川さんは、ネット動画視聴は“テレビ派”とのこと。スマホではどこでもネット動画が見られますが、「画面が小さくて迫力がない」、「(動画を楽しんでいるときに友人などの)メッセージの通知が表示されてしまう」といった不満があることから、テレビでしか見ないのだそうです。

パナソニックではほかにも、家中のさまざまな場所に持ち運べる防水タイプの「プライベート・ビエラ」を使った「キッチンビューイング」、「お風呂ビューイング」を提案。チューナー部とモニター部が分かれており、モニター部は防水仕様で水回りでも使えるのが大きな特徴です。最上位の「TDシリーズ」は、別体の据え置き型チューナー部がBlu-ray/DVDのディスク再生に対応。お風呂など離れたところから、テレビ番組以外のコンテンツも再生できるようになっています。

  • 防水タイプのプライベート・ビエラ「UN-15TD10」

セミナーの中でGOLD榮倉さんは、プライベート・ビエラのモニター部の防水性の高さを分かりやすく説明するためにあえて大きな水槽に沈めてみたり、フックでキッチン用具と並べて吊すといった使い方を実演したりしていました。

  • プライベート・ビエラのモニター部を大きな水槽にドボン

  • 耐荷重性の高い場所であれば、モニター部を壁掛けテレビのように吊すこともできる

中川さんは「(家で)ゆっくりテレビを見ることは全然できてなくて、料理を作ったり、家事をしてるときに立ったまま“ながら見”しています。ひとりになれる時間は入浴中なので、お風呂の時間にテレビが見れたらいいなって思います」と話していましたが、パナソニックの女性に対するアンケート調査でも、今後テレビやネット動画を見たい場所・シチュエーションをたずねた質問で「入浴中」と回答した人が31.6%で最も多く、この調査結果を裏付けたかたち。入浴中の時間を有効活用できそうということで、中川さんは「お風呂ビューイング」に一番魅力を感じた様子でした。