Q-Successは5月4日(米国時間)、「Nginx is now the most popular web server, overtaking Apache」において、2009年からWebサーバのシェアの観測を開始して以来、初めてApacheのシェアがNginxに奪われて2位へ後退したと伝えた。Nginxのシェアは33.8%へ到達し、ApacheやMicrosoft-IISを抜いて1位のポジションを獲得した。Nginxは長期にわたって増加傾向を続けており、今後さらに差を広げるものと見られる。
Q-Successは、Nginxから派生したCloudflare ServerをNginxとは別のWebサーバとして計上している。また、Nginxの技術を使って開発されたTengineやArvanNginxも別のWebサーバとして計上している。これらNginx系のWebサーバのシェアは52.4%を占めており、Webサーバにおいて高いシェアを確保している。Nginxは特にトラフィックの高いWebサイトでの採用が進んでおり、その傾向は現在も変わっていない。
Nginxは長期にわたってApacheおよびMicrosoft-IISからシェアを獲得しているが、逆にCloudflare ServerやLiteSpeedへのシェア流出も続いている。ApacheとMicrosoft-IISは長期に渡る減少傾向を続けており、こうしたシェアがNginx、Cloudflare Server、LiteSpeedへ流れるという動きが続いている。
Nginxはもともとロシアで開発されたWebサーバで、現在でもロシアが最大の市場となっている。ロシアのWebサイトの79.1%がNginxを採用しており、モスクワ市の.москваドメインの利用においては88.3%に到達している。中国、イラン、ギリシャ、フィンランド、ノルウェー、ニュージーランドでもNginxが第1のWebサーバとなっている。一方、日本、米国、西ヨーロッパ、アフリカ、インドでは、依然としてApacheのほうが優勢な状況を維持している。
また、Nginxは他のWebサーバと組み合わせて使われることが多いとされている。特にNode.jsのフロントエンドサーバとして使われることが多く、Node.jsを使っているWebサイトの53.3%がNginxを使用していると報告されている。