サイバネットシステムは4月14日、PTCジャパンと日本における販売代理店契約を締結し、米PTCが開発するAR(拡張現実)開発プラットフォームである「Vuforia(ビューフォリア)」の販売および技術サポートを開始した。

  • 監視ツールと連携した計測データのリアルタイムAR表示の様子

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同プラットフォームには、既存の3D CAD設計データを利用して自社でARの動作設定やコンテンツを作成するツールや、ビデオ通話とあわせて遠隔地の現場作業者に指示できるソフトウェアがあり、製造業のニーズに応える機能を搭載している。これにより、リモート環境でも製造、品質管理、保守メンテナンスの効率化が期待できるとしている。

また、同プラットフォームとCAEソリューションやIoTプラットフォームである「ThingWorx」を連携させたソリューションの提供が可能になり、同社のデジタルツイン技術の領域が広がったという。

同プラットフォームは、Vuforia Studio、Vuforia Chalk、Vuforia Engineの3種類のソリューションで構成する。Vuforia Studioは、プログラミング不要で作業支援ARの動作設定やコンテンツ作成が可能というソリューション。既存の3D CADモデルやアニメーションの再利用が可能であり、整備マニュアルや組み立て手順書のARマニュアルを自社で作成できるという。

Vuforia Chalkは、ARとビデオ通話で熟練者が遠隔地にいる現場の技術者を支援できるというソリューション。タブレットなどの画面に作業現場をARとして表示することで、熟練者が現場技術者と3Dの作業空間を共有し指示内容を提示できるとのこと。

Vuforia Engineは、ARコンテンツの開発者向けソリューション。 多くのAR認識機能を搭載しているといい、多様なシーンで利用可能なARのコンテンツを開発できるとしている。