Microsoftは3月23日(米国時間)、「Live transcription with speaker attribution now available in Microsoft Teams meetings for English(US)」において、Microsoft Teamsのビデオ会議においてライブ文字起こしが可能になったと伝えた。ライブ文字起こし機能では、会議中に発生する音声について、スピーカーを識別しながらほぼリアルタイムでテキストに書き起こすことができる。本稿執筆時点では、英語(US)のビデオ会議のみサポートされており、残念ながら日本語には対応していない。

Teamsのライブ文字起こし機能の特筆すべき点としては、会議の招待状や参加者名、添付ファイルなどを利用して文字起こしの精度を向上させていることが挙げられている。これらの付加情報を自動的に分析してモデルに反映させることで、人間の関与なしで会議固有の専門用語を認識できるようにしているという。精度向上のためにMicrosoftのスタッフが会議のコンテンツを見ることはなく、使用したモデルは会議終了後に自動的に削除されるため、会議の機密は守られるとのことだ。

ライブ文字起こしを利用するには、テナント管理者によってLive Transcriptionのポリシーがオンにされている必要がある。文字起こし自体は、会議の主催者およびプレゼンターが開始できる。

  • テナント管理者がポリシーを有効にすることで利用可能 ー 画像:Microsoft Teams Blogより

    テナント管理者がポリシーを有効にすることで利用可能 引用:Microsoft Teams Blog

参加者に対しては、ライブ文字起こしがオンになっていることが通知される。これはプライバシーに配慮したもので、会議の録音が行われている場合と同様だ。参加者は、プロファイル設定で文字起こしされたテキストに自分の名前が残らないように選択することができる。

  • ライブ文字起こしがオンになっていることは参加者全員に通知される ー 画像:Microsoft Teams Blogより

    ライブ文字起こしがオンになっていることは参加者全員に通知される 引用:Microsoft Teams Blog

文字起こしされたテキストは、会議後にデスクトップ版およびWeb版のTeamsアプリを使って参照およびダウンロードすることができるという。

残念ながらまだ日本語には対応していないが、英語が得意ではないユーザにとっては、英語での会議の内容がリアルタイムに文字起こしされるだけでも大いに理解の助けになるだろう。