いろいろなスマートウォッチを試している筆者、なかなかコレ!という製品を見つけるのは難しいなと感じています。iPhoneユーザーにはApple Watchという定番がありますが、Androidユーザーは製品選択に悩んでいるのではないでしょうか? Androidスマホを使っている筆者が直近に買ったのは、デザインと機能、価格のバランスがよいと思った「OPPO Watch 41mm」です(2020年秋発売、2021年3月中旬時点の実勢価格は税込17,000円前後)。
スマートウォッチに欲しい機能は人それぞれですが……
筆者は筋金入りの運動嫌い。このため、スマートウォッチの運動機能はあまり重視していません。自分がスマートウォッチに求めるのは以下の3つ。
- 仕事中につけられるデザイン
- カバンからスマホを取り出さなくてもメールチェックや電話着信ができる
- 歩数や睡眠などの生活ログを取れる
購入したOPPO Watchは、この3つをうまく満たしてくれる製品でした。最初の「仕事中につけられるデザイン」については見たとおり。OPPO Watchは、1.6インチの有機ELディスプレイを搭載した41mmサイズ。本体横にはボタンが2つあり、それぞれアプリやトレーニング画面を呼び出せます。41mmという大きすぎないサイズなので、カジュアルになりすぎずスーツでも悪目立ちしません。ただ、ある意味最近のスマートウォッチとして定番のデザイン。はっきり言えばApple Watchにそっくりなところは好き嫌いが分かれそうです。
【動画】OPPO Watchのユーザーインタフェースと動き
ホーム画面から画面を下にスワイプすると設定画面。右にスワイプでスケジュール、上にスワイプするとOPPO Watchからの通知やメールやメッセンジャーをはじめとする着信通知を表示。左スワイプで心拍グラフや睡眠時間のタイルが表示されます
スマートウォッチなので、もちろん盤面を変更できます。ウォッチ本体から直接できるほか、スマホのWear OSアプリあるいはOPPOのスマートウォッチアプリ「HeyTap Health」からも行えます。筆者がOPPO Watchを気に入っている理由のひとつが、OPPO Watchが「Wear OS by Google」を搭載している点。Wear OSはGooleが開発したOSなので、スマートウォッチ(Wear OS)用アプリが豊富なのです。Nike Run ClubアプリやSpotifyといったGoogle以外のアプリも豊富に用意されています。
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運動や生活ログの管理、時計のフェイスデザイン変更ができるOPPOの「HeyTap Health」アプリ。歩数や歩いた距離といった最低限の情報だけわかればいい……という人は、Googleのアプリ「Fit」だけを導入するという手もあります
フェイス画面はアプリの一覧から選択。加えて、HeyTap Health独自機能の「AIアウトフィット」は、自分の服をスマホで撮影して、それに合わせたフェイスデザインを数種類、自動的に作るというちょっと面白い機能
メールチェックや電話着信ができるのはスマートウォッチの醍醐味
ふたつめの機能が「カバンからスマホを取り出さなくてもメールチェックや電話着信ができる」こと。個人的に、スマートウォッチに求めている一番の機能がメールや電話の通知です。
最近のスマートフォンはサイズが大きいこともあり、カバンに入れて移動する人が多いでしょう。するとメールやメッセンジャーの通知を見逃しやすく、電話が鳴ってもカバンからスマホを取り出す間に切れてしまうことも。スマートウォッチがあれば、メールやメッセンジャーの通知、電話の着信を振動で教えてくれるので逃しません。スマートウォッチ単体でメールの内容がチェックできたり(製品によります)、通話ができるのも便利です。
スマートウォッチならメールや電話の受信は当たり前とも思えますが、高価格帯のスマートウォッチでもスピーカーとマイクを搭載していないモデルは意外とあります。スピーカーとマイクがないと、「電話着信」という通知は可能でも、スマートウォッチ単体で通話できません。また、メールも「メールのタイトルだけ表示する」スマートウォッチがあるなか、OPPO Watchはメール本文までウォッチ単体でチェック可能。さらに少々面倒ながら、ウォッチ単体で返信もできます。
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メールは本文まで表示させられるほか、音声認識やキーボードで文字入力して返信することも。ただし画面のソフトウェアキーボードはかなり小さく、女性の細い指でも入力は職人技。定型文なら音声認識機能を利用したほうが簡単かもしれません
約1時間で満充電、この早さは生活ログ向き
最後の3つめ、「歩数や睡眠などの生活ログを取れる」も個人的に重要な機能です。筆者は運動嫌いなので、必要なければほとんど動きません。仕事で外出しなければ一日の歩数が500歩以下はザラで、運動量が少ないためか睡眠時間も不安定。活動量と睡眠の記録はかなり重要なのです。一日の歩数が500歩以下が一週間以上続くと「さすがにもう少し歩こう……」と思いますし、睡眠が少なすぎる日は昼寝で調整します。
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睡眠データ画面。スマートウォッチによってはレム睡眠の時間も計測しますが、OPPO Watchは「深い眠り」「浅い眠り」「目覚めている状態」の3つを判断。また、睡眠の評価に合わせたアドバイスも表示します
【動画】運動不足を感じたら、OPPO Watchに標準インストールされている「5分間の運動」で短時間のトレーニング。「目覚まし」や「脂肪燃焼」など、用途に合わせた5分間の運動を動画でサポートしてくれます
(音声が流れます。ご注意ください)
ところで、睡眠を記録している人にとって困るのが、スマートウォッチの充電タイミングではないでしょうか? 最近は2週間充電不要なスタミナバッテリーのスマートウォッチもありますが、多くのスマートウォッチは毎日の充電が必要です。とはいえ、寝ている間に充電すると睡眠ログが取れません。
OPPO Watchも通常使用だと連続使用時間は約24時間(省エネモードなら約2週間)と、毎日の充電が必要なスマートウォッチです。ただし、OPPO Watchは「VOOCフラッシュチャージ」という急速充電機能によって、約75分という短時間でフル充電が可能。このため、お風呂をはじめとする隙間時間に充電できます。筆者は寝る前に毎日1時間ほど本を読むので、この時間に充電するクセをつけました。できるだけ自分の生活をモニタリングしたいユーザーにとって、この充電時間の短さはかなり魅力的です。
OPPO Watchは、「ランニング」や「ウォーキング」といったトレーニング機能もしっかり搭載しています(何度も言っちゃいますが、筆者は運動が嫌いなのでほとんど使いません……)。
ランニング中はOPPO Watchが走るペースを音声アシストしたり、画面に心拍数の推移や走行距離などのデータを表示したり。試しに走ってみたら、運動不足の筆者でもこの表示を参考にしつつ、毎分150回くらいの心拍数を保つようにすると割とラクな呼吸で走れました。あまり運動しないからこそ、たまの運動に心拍計は重要だと実感……。
正直に言えば、OPPO Watchは充電時間の短さ以外に突出した機能はありません。とはいえ、シンプルなデザイン、Wear OSにマイクやスピーカー、心拍計の内蔵、メールの返信まで可能、電話の発着信など、欲しい機能がバランスよくまとまっている印象です。実勢価格が税込17,000円前後(2021年3月中旬時点)と手が届きやすい点も魅力。Androidスマホユーザーでスマートウォッチの購入に迷っているなら、OPPO Watchは選択肢として考えてみるとよいでしょう。