「Appleでサインイン」とは、iOS 13からサポートされたApple公式のユーザ認証システムです。このシステムに対応したアプリは、Apple IDでユーザ認証を受けることができます。

最大のメリットは、利用にあたりサインインが必要なアプリ/WEBサイトで初回のユーザ登録作業を簡略化できることです。アカウントを新規作成する場合は、登録するパスワードを考えねばならないなど手間がかかります。最近ではSNSアカウントを利用したサインインに対応するアプリ/WEBサイトも増えていますが、初回はSNSで使用しているユーザIDとパスワードの入力が必要です。

一方の「Appleでサインイン」に対応するアプリ/WEBサイトは、初回利用時に名前とメールアドレスの入力を求められるだけで、パスワードを考える必要がありません。iPhoneを利用する場合、次回以降はFace IDやTouch IDを利用して再認証できるため、手間いらずです。

利用状況の把握にも役立ちます。iPhoneの場合、『設定』→「Apple ID(自分の名前)」→「パスワードとセキュリティ」の順に画面を開き、「Apple IDを使用中のApp」をタップすれば、「Appleでサインイン」を利用中のアプリを一覧できます。

メールアドレスを登録していないのだからアプリ/WEBサイトからのお知らせはどうなるのか...という疑問が残りますが、その点も抜かりありません。「Appleでサインイン」で登録するとき、「メールを非公開」にチェックを入れれば、Appleはランダムなメールアドレス(○○○○@privaterelay.appleid.com)をその場で作成、アプリ/WEBサイトに割り当ててくれます。このプライバシー重視の設計も、「Appleでサインイン」ならではといえるでしょう。

  • 「Appleでサインイン」するメリットは?