Microsoftは米国時間2021年2月17日、クロスプラットフォームのソフトウェアフレームワークとなる「.NET 6 Preview 1」を発表した。ダウンロードサイトでは、アプリケーションを開発するSDKと、実行基盤となるASP.NET Core Runtime、.NET Desktop Runtime、.NET RuntimeのWindows版(x86/x64/ARM64)、macOS版、Linux版(x64/ARM32/ARM64)を入手できる。公式ブログによれば、.NET 6はAndroidやiOS、macOSのアプリケーションを開発できるXamarinの一部機能を統合し、Web UI構築フレームワークをクライアント側で実行するBlazor WebAssemblyのサポートにより、Blazorのデスクトップアプリケーション開発を可能にした。

  • macOSのターミナルから、AndroidエミュレーターとiOSシミュレーターで同じアプリケーションを.NET 6で実行している(公式ブログより抜粋)

    macOSのターミナルから、AndroidエミュレーターとiOSシミュレーターで同じアプリケーションを.NET 6で実行している(公式ブログより抜粋)

.NET 6はビルドを高速化するInner-loopプロジェクトと、ビルドを完全にスキップできる新システムの実装を目指している。Microsoftは「ホットリロードの実現を目指しており、CoreCLRとMonoの両方で実装することで、高速なビルドと高速な操作を実現する」と公式ブログで説明した。この他にもコンテナのスケーリング向上や、Windows 10のプロセス分離コンテナのサポート強化、PGO(Profile Guided Optimization)を用いた起動と処理能力の向上を図る予定である。

Microsoftは従来の.NET Frameworkをオープンソース化した.NET Coreへ移行を2020年11月にリリースした.NET 5で表明した。ロードマップによれば、.NET 6の一般提供版は2021年11月を予定している。.NET Preview 1の詳細はリリースノートを参照してほしい。