ガートナー ジャパンは2月15日、レポート「日本のCIOが押さえておくべき人材の新常識」として、人材に関する4つの誤った考えと新たな常識を発表した。

同社は、日本のCIOは、人材に関する以下の4つの誤解を認識し、新たな常識を基に時流に即した人材戦略を推進すべきと提言している。

  • 日本企業の従業員は1社で長く働くことを好む
  • 若者はプライベートを重視し残業を嫌う
  • ハイパフォーマーは給与でつなぎ留める
  • 必要になるスキルを予測し、教育すべきである
  • 人材に関する誤った考えと正解 資料:Gartner

日本企業の従業員 (主に日本人) の忠誠心や帰属意識の強さは、長い間、日本企業の成長力の源泉として語られてきたが、これは幻想だという。同社が世界で実施した調査で「今の会社で働き続けたい」と考えているかを尋ねたところ、「今の会社で働き続けたい」と考えている人の割合が世界では平均39%であるのに対し、日本では35.8%と、世界平均を下回っていることがわかった。

この結果から、ディスティングイッシュト バイス プレジデントでガートナー フェローの足立祐子氏は、「従業員が意欲を持って長く定着するような組織をつくるには、『従業員を管理する』という発想から、『従業員エンゲージメントを強化する』という発想に転換することが有効」とアドバイスしている。