米Microsoftは2月5日(現地時間)、デスクトップ用の旧「Microsoft Edge」(Edgeレガシ)のサポート終了に関する情報をアップデートし、2021年4月のセキュリティ更新プログラム (月例)でEdgeレガシを削除することを明らかにした。Windows 10のキオスクモード(Kiosk mode)でEdgeレガシを利用している場合、事前に新Edge(Chromiumベース)でキオスクモードをセットアップしておかないと、キオスクモードのサービスやシナリオが利用できなくなるので注意が必要だ。

同社は昨年8月、デスクトップ用のEdgeレガシへのセキュリティアップデートの提供を2021年3月9日に終了させると発表していた。昨年後半のWindows 10 20H2からアップデートでChromiumベースの新Edgeを提供し始めており、OSのアップデートを通じて新Edgeへの移行が進んでいる。

Microsoftが5日に公開した「New Microsoft Edge to replace Microsoft Edge Legacy with April’s Windows 10 Update Tuesday release」によると、3月9日のサポート終了後、2021年4月13日(米国時間)にリリースする予定のWindows 10のセキュリティ更新プログラムでEdgeレガシを削除、新Edgeをインストールして移行を完了させる。すでに新Edgeがインストール済みの場合、Edgeレガシの削除のみを行う。新EdgeはChromiumのセキュリティアーキテクチャを基盤とし、Microsoftのセキュリティエコシステムと連携する設計によって、Windows 10上でビジネスクラスの優れた安全性を提供する。まだ新Edgeを使用していないWindows 10ユーザーに、同社は3月9日のサポート終了の前に新Edgeへアップデートするよう呼びかけている。

削除後はEdgeレガシと新Edgeのサイドバイサイドが利用できなくなる。アプリ埋め込みの機能については、ChromiumベースのEdgeのレンダリングやJavaScript実行機能などをコンポーネント化したWebView2を用意しているが、EdgeレガシのレンダリングエンジンであるEdgeHTMLも引き続きサポートする。

Windows 10のキオスクモードは、特定のアプリだけを実行できるようにした環境で、公共施設に設置されている検索専用端末、店頭のデモPC、デジタルサイネージなどに利用されている。新Edgeでは、いくつかのEdgeレガシのキオスクモードの機能を使用できないが、Edgeのバージョン90でほとんどのユースケースに対応する計画となっている。キオスクモードのセットアップや、Edgeのバージョン89〜91で利用できるようになる機能など詳細情報は「Plan your kiosk mode transition」で提供されている。