Googleは2月1日(米国時間)、ゲームストリーミングサービス「Stadia」のために自社に設置していたゲーム開発スタジオを閉鎖すると発表した。今後は、「プラットフォームとしてのStadiaの将来に焦点を当てる」として、Stadiaへゲームを供給するサードパーティへの支援や、プラットフォームへの投資は続けるという。

  • Googleは、「Stadia」向けの独自ゲーム開発から撤退する

    Googleは、「Stadia」向けの独自ゲーム開発から撤退する

Stadiaは、米国では2019年11月にサービスインしたゲームストリーミングサービスで、同社のデータセンター、YouTubeを活かし、4K品質の本格的なゲームをいつでもどこにいても、あらゆるデバイスでプレイできる新たなゲーム体験を提供するというもの。まだ日本向けには展開していないが、当時から「Googleがゲーム市場に本格参入した」と話題になっていた。

今回、閉鎖が発表された自社開発スタジオ「Stadia Games & Entertainment (SG&E)」は、人気ゲーム「アサシン クリード」のプロデューサーとしても知られるジェイド・レイモンド (Jade Raymond)氏が率いていたが、同氏はGoogleから離れる決断をしたと説明している。ただ、スタジオのスタッフの多くはGoogle内で「新しい役割」を担うことになるとしている。

Googleはゲーム開発からの撤退の理由として、「クラス最高のゲームをゼロからつくるには、何年もの時間、多大な投資が必要であり、コストが指数関数的に上昇してしまう」と、近年のゲームの独自開発にまつわるコストの課題を挙げている。一方で、先日のStadia向け「Cyberpunk 2077」のリリース成功や、プラットフォーム技術そのものには自信を見せており、将来にわたってビジネスを続けていく方針を述べている。