ハーマンインターナショナルは、独自の技術で没入感の高いサウンドを追求したJBLブランドのサウンドバー「Bar 5.0 MultiBeam」を2月5日に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は39,800円。
横幅709mmのコンパクトな本体に、5基のスピーカーユニットと4基のパッシブラジエーター、最大総合出力250Wのデジタルアンプを搭載したオールインワンサウンドバー。JBL独自のMultiBeam技術によるリアルサラウンドと、Dolby Atmosによるバーチャルハイトのハイブリッド式サラウンドサウンドにより、本格的な音の包まれ感と自然な3次元的な空間表現を追求している。「CES 2021」に先がけて海外発表した製品で、国内での発売日と価格が正式に決まった。
MultiBeam技術による「音のビーム」を壁に反射させ、左右後方からサラウンドの音声成分を再現するビームフォーミングスピーカーを2基装備。水平方向の音の拡がりを創出する前方左右チャンネルと、ユーザー後方の音の包まれ感を担うサラウンド左右チャンネル双方の音声成分を担当し、「コンパクトな本体サイズからは想像もできないような広大なサウンドステージを描き出す」としている。
フロント部分には、センタースピーカー、フロント左右用スピーカーを3基並べて搭載。限られた本体の中で最大の振動板面積を獲得できるという48×80mmのレーストラック型ドライバーで、振動板素材にはJBL伝統のペーパーコーンを採用した。「力強さの中にも天然素材ならではの温かみがあり、実存感のあるサウンドを実現する」という。また、独立したセンタースピーカーで、主に人のセリフや歌声など重要な音声信号を担うセンターチャンネルを担当する。
また、重低音再生のために75mm径パッシブラジエーターを上下水平対向に2基ずつ、合計4基搭載。追加のサブウーファーなしで、質の高い重低音を生み出す。周波数特性は50Hz〜20kHz。
Dolby Atmosに対応し、バーチャルハイト技術で空間の高さを表現。DSPでデコード・ポストプロセッシング処理されたDolby Atmos信号を正確にレンダリングし、サラウンドサウンドに高さ方向の空間表現を追加している。これにより「雨や落雷、空中を旋回するヘリコプターなどの頭上にある音声情報が映画にさらなる立体感をもたらす」とする。
壁までの距離を正しく測定する「AMC(Automatic Multibeam Calibration)」技術を採用。ビームフォーミングスピーカーから放射された「音のビーム」を正確に壁に反射させるために、本体に内蔵された測定用マイクとスピーカーを使って、本体と壁との距離や壁材の違いによる反射速度の違い、空間の広さを測り、設置場所や空間に依存せず常に最適なサラウンドサウンド効果が得られるよう自動で補正する。
HDMI入出力を各1系統備え、HDMI入力はVer. 2.0bに準拠。デジタル放送やデジタルコンテンツの著作権保護技術であるHDCP 2.3もサポート。HDRに対応し、Dolby VisionとHDR10+のパススルーも可能。HDMI出力は、テレビの音声をHDMIケーブル1本で伝送できるARC(オーディオリターンチャンネル)の上位機能「eARC」をサポートする。
【訂正】初出時、「HDMI入力は48Gbps対応のVer.2.1に準拠する」としていましたが、発表に誤りがあり、正しくは「Ver. 2.0b」準拠でした。当該箇所を訂正しました(1月29日 15:20) |
本体にEthernetと、IEEE 802.11a/b/g/n/ac(2.4/5GHz)準拠の無線LAN機能を備え、ネットワーク機能を装備。AppleのAirPlay2や、GoogleのChromecast Built-in、AmazonのAlexa MRM(Multi-Room Music)を利用でき、スマートフォンやPCなどから音楽ストリーミングサービスなどの音声をキャスト再生できる。ネットワーク経由でのソフトウェアアップデート機能も備えている。Bluetooth機能も利用できる。
本体サイズは709×101×61mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約2.8kg。本体前面に有機ELディスプレイを備え、入力切り換えや音量調整などの状態を確認可能。付属のリモコンで各種操作が行える。左右前面を継ぎ目なく覆う金属製のパンチンググリルは、高い透過性でスピーカーから放射される音に与える影響を最小化しながら、なめらかで高級感ある仕上げとした。4K対応HDMIケーブル(長さ1.2m)や、壁掛け設置のための壁掛け専用セットが付属する。