日立システムズは12月16日、各種業務システムで利用する紙帳票を電子化する「DX(デジタルトランスフォーメーション)ペーパーレス基盤サービス」の販売を開始すると発表した。価格は、一時費用であるパッケージ基本ライセンス費が100ユーザーの場合で100万円(税別)など。

  • 「DXペーパーレス基盤サービス」のイメージ

同サービスは、紙帳票を電子化する機能を業務システムごとに実装するのではなく、各業務システムが共通に必要とする機能を独立のレイヤーとして実装することで、低コストでの紙帳票の電子化を実現するという。

また、現在運用している既存の紙帳票のフォーマットや項目を変えずに電子化することで、電子化のための大幅な業務フローの変更を不要とし、情報システム部門や店舗の窓口担当者の業務負荷を抑えた形でペーパーレス化を実現できるとしている。

電子帳票と各業務システムとの連携や電子帳票の保管方法、また電子化対応業務の拡大に向けた要件整理やアセスメントの実施なども含め、業務の全体最適の観点からシステム基盤を設計・構築することにより、従来は業務システムごとに発生していた個別開発部分を共通化し、紙帳票の電子化におけるトータルコストの削減につなげる。

同サービスの特徴として同社は、以下の5点を挙げる。

  1. 既存紙帳票のフォーマットを変えずに電子化ができ、電子化のための大幅な業務フローの変更が不要
  2. 帳票ごとに保存期間を設定できるなどデータの保管にも配慮
  3. タブレット上で手書き入力したサインの筆跡を電子データ(画像)として保存するほk、書き順や筆跡などのストローク情報を暗号化して保存することで複製・改竄を防ぐ仕組みの実現
  4. 電子サインやデータ連携をAPI化することで他システムでの共同利用が可能
  5. オンプレミスおよびクラウドでの提供が可能

また、紙が主流の業務や紙記入の運用を極力変更したくないという現場のニーズに対応し、専用バインダー上で紙帳票に手書きすることで紙帳票自体を残すと同時に、手書きの内容を改めてシステムに入力する手間を省くオプションサービスも準備中とのこと。

価格は、一時費用であるパッケージ基本ライセンス費が、100ユーザーの場合100万円、同じく一時費用の初期導入費が個別相談、月額費用である帳票ライセンス利用費が1帳票あたり10万円(いずれも税別)から。