縦長×倍速の心地よさ

Xperiaのディスプレイに、新たな特徴が加わりました。いわゆる「倍速駆動」です。すなわち、一般的なディスプレイの倍速に相当する、120Hzというハイフレームレートでの描画に対応しました。これは、シャープがスマホ液晶でいち早く展開していましたが、2019年後半からPixel 4、Galaxy S20など各社のフラッグシップでも取り入れられた流行の機能です。

Xperia 5 IIでは、この倍速駆動をシリーズで初めて採用しました。有効にすると、画面をスクロールした時の残像や、画面を描画のアニメーションがなめらかに表示されます。もともと、縦長ディスプレイはTwitterやInstagramのような縦スクロール型のSNSと相性が良かったうえ、なめらかな表示も相まってすこぶる快適になりました。

  • 倍速駆動のパネルにより、TwitterやInstagramのような縦スクロール型のSNSを表示させた際の視認性に優れています

Xperia 5 IIは横幅が約68mmと、昨今の大画面スマホの中では細く抑えられています。片手操作でもカバーできる範囲が広いため、フリック入力を使う日本人に適したスマホといえます。

21:9の縦長画面は、映像を表示しながらSNSの表示領域も残せるほか、YouTubeを見ながらTwitterを見るといった使い方も快適です。よく使う2つのアプリの組み合わせを登録しておけば、目立たないランチャー機能「サイドセンス」から素早く呼び出せます。Android標準のマルチアプリの起動方法は若干の手間がかかるだけに、このランチャー機能は重宝します。

  • 2つのアプリを同時に開くプリセットを設定可能

“手のひらシアター”の映像体験は上々、お風呂でも

コンパクトな画面ながら、映像体験は極上です。HDRにも対応するディスプレイは、海外映画にありがちな暗いシーンもしっかり描画します。21:9比で制作されている最新の映画なら、画面全体に広がるので、小さくも迫力のあるシアター風になります。

  • 21:9比で制作されている映画なら、画面いっぱいに表示して楽しめます

このスマホの映像体験の心地よさの秘密は、内蔵スピーカーにあります。横持ち時に左右均等で配置されたステレオスピーカーが包みこむように鳴らします。低音は背面パネルに響き渡ります。Dolby Atoms対応の映像を視聴したときには、スマホからこんな音が出せるのかと驚きました。防水にも対応しているので、お風呂で映画を観るのにはぴったりです。

オーディオは3.5mmジャックを装備し、有線イヤホンが利用可能。Bluetoothでは、ソニーの高音質コーデックLDACもサポート。ソニーのヘッドホンとの組み合わせでハイレゾもワイヤレスで楽しめます。

  • 端末上面に3.5mmイヤホンジャック

  • 下部にType-Cポート

細かいポイントですが、バイブレーションの心地よさも気に入りました。ボタン操作や通知を知らせる振動は、穏やかに、しっかり伝えるものとなっています。映像にあわせて振動する「ダイナミックバイブレーション」という機能も備えていますが、こちらはサウンドに連動し切れていないこともあり、いささか不満を感じました。

高速駆動でゲームも快適

ゲームアプリでは、擬似的な240Hz表示も可能です。これは、120Hz表示の各フレームの合間に黒画面を表示して、残像を軽減する機能。テレビでは一般的な機能で、スマホではシャープのAQUOS Zeroシリーズが搭載しています。

『Call of Duty Mobile』のような対戦型ゲームを遊んでみると、視点移動時の表示がくっきりと表示される印象です。一般的なスマホよりも左右に広い視野も確保できるため、上手に活用すればプレイで優位に立つこともできそうです。

  • 擬似的な240Hz表示にも対応しており、動きの素早いゲームもストレスなく楽しめます

ゲームの利用時にパフォーマンスを向上させたり、スクリーン映像を録画できる便利なツール「Game enhancer」も搭載しています。