東京メトロは10月5日、三菱電機と共に「故障予兆検知システム」の運用を2020年10月より有楽町線・副都心線10000系車両で開始すると発表した。

両社は、2018年より丸ノ内線2000系車両において、走行中の車両機器状態を、総合指令所などから遠隔でモニタリングできる「車両情報監視・分析システム」を導入。さらなる安全安定運行の実現や、車両機器の状態を基準としたCBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)による車両検査の深度化・効率化を実現するため、走行中の車両機器の動作データを自動分析し、故障の予兆を自動検知するシステムを共同で開発してきた。

  • 「故障予兆検知システム」サービスイメージ

今回、新たに「故障予兆検知システム」として、有楽町線・副都心線を実際に営業走行する車両を用いて、ブレーキ装置および電動空気圧縮機(コンプレッサー)を対象とした運用を開始する。

両社は今後、同システムを2021年2月に営業開始予定の有楽町線・副都心線17000系車両にも展開する予定で、機器の対象を制御装置や電源装置、保安装置などのさまざまな装置に拡大し、さらなる鉄道の安全安定運行の実現を目指す方針だ。