ウォレットアプリ「Kyash」を提供するKyashは9月15日、同サービスに登録されたゆうちょ銀行口座とイオン銀行口座から、第三者による預金の不正引き出しがあったことを報告した。
Kyashは、AndroidやiOSに提供しているアプリからバーチャルカードを発行できる電子決済サービス。クレジットカードや銀行、コンビニなどと連携し、残高をチャージすることで、VISAオンライン加盟店での買い物や、他のユーザーへの送金などが可能。
Kyashによると、口座保有者ではない第三者が、不正に取得したゆうちょ銀行、およびイオン銀行の口座情報や個人情報をもとに、該当口座をサービスに登録。第三者のKyashアカウントへ不正に預金を引き出したとする。
9月15日時点で、ゆうちょ銀行で3件(被害額23万円)、イオン銀行で1件(被害額30万円)の第三者による不正な預金引き出しが確認されているという。Kyashはこれを受け、イオン銀行口座およびゆうちょ銀行口座の新規登録、入金を一時停止している。
同社は2020年8月27日に「資金決済に関する法律」に基づく資金移動業の登録を完了。アプリ内の残高を現金として払い出すことができるようになっていた。
なお、同様の事件はドコモ口座やPayPay、LINE Payでも発生しており、各社は新規口座登録の停止、被害の全額補償、オンライン本人確認の導入といった対応を発表している。