次亜塩素酸化学工業会(HCIA)は9月11日、同工業会会員企業が製造する弱酸性域の次亜塩素酸水を用いた宮崎大学 獣医学科の山口良二 教授による研究により、50ppm以上の有効塩素濃度の弱酸性次亜塩素酸水が、新型コロナウイルスの感染力価を99.9%以上抑制することが確認されたと発表した。
今回の試験では、イオン交換方式によって製造されたpH5.85の弱酸性域の次亜塩素酸水を用いて、濃度236mg/L(ppm)の製品を25、50、100、200mg/L(ppm)に希釈、それぞれにおける新型コロナウイルスの力価を計測したという。その結果、100ppm以上で感染力価はゼロに、50ppmで99.9%の抑制、25ppmで97.2%の抑制を確認したとのことで、濃度50ppm以上であれば、ほぼ100%の効果が期待できることが分かったとしている。
なお、6月26日付で製品評価技術基盤機構(NITE)が、次亜塩素酸水の新型コロナウイルスに対して、pH6.5以下、有効塩素濃度(ACC)35mg/L(ppm)以上の次亜塩素酸水を有効と判断すると発表しており、今回の結果は、この発表内容にも沿うものだとしている。また、HCIAでは、次亜塩素酸水の空間噴霧の安全性検証を、政府系研究機関に依頼する準備を進めているとしている。