コペックジャパンは、真空管サウンドも楽しめるCayin(カイン)のポータブルオーディオプレーヤー「N3Pro」を9月4日に発売する。直販サイトでの販売価格は税込59,950円。
一般的なソリッドステートのアンプと、ビンテージのミリタリーミニチュア真空管「RAYTHEON JAN6418」2本を搭載したアンプを採用し、1台で2つの音色が楽しめるというポータブルプレーヤー。
コペックジャパンでは「Cayin N3Pro開発秘話」と題した記事の中で、当初は4月の上海のオーディオショーなどで発表し、2020年の第一四半期にリリース予定だったとコメントしている。今回、国内での発売日や価格、詳細な仕様などが正式に明らかになったかたちだ。
Cayin N3Proの発売スケジュールをお知らせ致します。
— Cayin Japan (@CayinJapan) August 26, 2020
8/28(金)から試聴機が店頭に並ぶ予定です。
また同日28日からご予約開始となります。
そして価格は税込59,950円、発売日は9/4(金)となります。
ご視聴開始、発売までお待たせ致しますが、よろしくお願い致します。https://t.co/Br4qWi0gNz pic.twitter.com/nYwxNUv5Q3
ソリッドステート/真空管の切り替えは、3.5mmステレオミニ(シングルエンド)のヘッドホン出力で利用できる。ソリッドステートではダイナミックさとセパレーションに特徴のあるサウンド、真空管ではスムースで淀みのないウォームなサウンドが楽しめるという。
真空管を搭載するにあたり、マイクロフォニックノイズと衝撃への対策として、フィラメントの振動を最小限にするための特別設計のシリコンケースを採用。ここに真空管を収めて本体内の専用スロットに浮遊するよう組み込んでいるという。フレキシブルPCBを使うことでサスペンションとしての効果もあり、「歩行中やバッグに入れたまま音楽を聴いても、最小限の影響に抑える」としている。
真空管向けの2種類の作動モードも搭載。サウンドステージが引き締まり、中域が前面にでて「弦楽器やボーカルを主体とした音楽がより心地よく生まれ変わる」というトライオードモードと、エネルギッシュで応答速度が高く、サウンドステージの広さや空間の奥行きを感じられるという「ウルトラリニアモード」が利用できる。
なお、N3Proは3.5mmステレオミニのほかに、4.4mmのバランス/バランスラインアウトや、3.5mmのラインアウトも備えているが、これらは真空管には切り替えられず、ソリッドステートのアンプのみ利用できる。USB Type-Cのデジタル出力も備え、S/PDIF出力、USBオーディオ(DAC/トランスポート)に対応する。
AKM(旭化成エレクトロニクス)のDACチップ「AK4493EQ」をデュアル構成で搭載。DSD 256や、384kHz/32bitまでのPCM再生に対応する。フルバランス設計の差動ヘッドホンアンプを搭載し、出力は最大800mW。ゲイン調整や出力レベルを選べる。
容量4,100mAhのバッテリーを内蔵し、最大11時間連続再生できる(ソリッドステート/3.5mmアンバランス時)。真空管/3.5mmアンバランスや、バランス接続時の連続再生時間はいずれも9時間。
内蔵ストレージはなく、最大1TBのmicroSDカードやUSB OTG接続したストレージから音楽を再生できる。2.4GHz対応の無線LANを備え、OTAのファームウェアアップデートやワイヤレスでの楽曲転送ができるほか、HiByLinkという機能でスマートフォンをN3Proに接続し、音量調整やライブラリの管理・検索、HibyMusic Appを使ったプレイリスト作成などが行える。
Bluetooth 5.0に準拠し、Bluetoothヘッドホンなどと接続してワイヤレス再生も可能。コーデックはSBC、AAC、LDACに加え、独自規格のUATもサポート。Bluetooth経由で音楽ストリーミングサービスの楽曲も聴けるとしている。
3.2型/480×360ドットのIPS液晶ディスプレイを装備。本体側面にボリュームノブや各種操作ボタンを備えている。前面下部には、再生楽曲のサンプルレートが発光色で分かるLEDを備えている。本体サイズは115.2×63.5×18.9mm(縦×横×高さ)、重さは195g。
専用保護ケースやUSB-Cケーブルが付属する。さらに別売オプションとして、PUレザーや金属スリットを採用したグリーンレザーケースも用意。直販価格は税込3,960円。