NECパーソナルコンピュータは、15.6型ワイド液晶ディスプレイ搭載ノートPC「LAVIE N15」シリーズを7月8日に発表、7月16日より販売を開始しました。色違いも含めると13機種がラインナップされていますが、最注目はなんと言ってもCPUに「AMD Ryzen 7 Extreme Edition」を搭載した最上位モデルです。

8コア16スレッドを搭載し、3Dグラフィックス性能に定評のある内蔵グラフィックス「AMD Radeon Graphics」を搭載していることから、クリエイティブ系アプリやライトな3Dゲームを快適に動作させられるパフォーマンスが期待されます。

今回、シリーズ最上位の「N1585/AAL」(店頭予想価格税抜204,800円前後)を借用したので、詳細スペック、ボディの仕上がり、使い勝手、パフォーマンスを引っくるめた全方位レビューをお届けします!

  • NECパーソナルコンピュータ「LAVIE N15 N1585/AAL」(店頭予想価格税抜204,800円前後)

    NECパーソナルコンピュータ「LAVIE N15 N1585/AAL」(店頭予想価格税抜204,800円前後)

新たな家庭向け15.6型ノートPC「N15」が出た!

LAVIE N15には下記の13モデルがラインナップされています。数字のあとの3文字はカラーを表わしており、AALがネイビーブルー、AARがカームレッド、AAWがパールホワイトです。

N1585/AAL(税抜204,800円前後)
Ryzen 7 Extreme Edition/IPS液晶(FHD)/RAM16GB/SSD1TB/Blu-ray/Wi-Fi 6/IRカメラ
N1575/AAL、AAR、AAW(税抜189,800円前後)
Core i7-10510U/IPS液晶(FHD)/RAM8GB/SSD512GB/Blu-ray/Wi-Fi 6/IRカメラ
N1565/AAL、AAR、AAW(税抜164,800円前後)
Ryzen 7 4700U/TN液晶(FHD)/RAM8GB/SSD256GB/DVD/Wi-Fi 6
N1535/AAL、AAR、AAW(税抜139,800円前後)
Ryzen 3 3250U/TN液晶(FHD)/RAM4GB/SSD256GB/DVD/Wi-Fi 6
N1515/AAL、AAW(税抜121,800円前後)
Athlon Silver 3050U/TN液晶(HD)/RAM4GB/SSD256GB/DVD/Wi-Fi 5
N1510/AAW(税抜100,800円前後)
Athlon Silver 3050U/TN液晶(HD)/RAM4GB/HDD500GB/DVD/Wi-Fi 5
※全モデルに「Microsoft Office Home & Business 2019」が同梱
※「Blu-ray」はブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)、「DVD」はDVDスーパーマルチドライブ、「IRカメラ」はWindows Hello対応顔認証カメラ

メインスペックで注目してほしいのはやはりプロセッサ。スレッド数(論理コア数)の差はほかのスペックが同条件ならば、おおむねパフォーマンスの差として反映されます。処理性能を最重要視するのなら、Ryzen 7 Extreme Editionを搭載するN1585/AALを選びたいです。

  • Ryzen 7 Extreme Edition(8コア16スレッド、1.8~4.2GHz、TDP15W)

  • Core i7-10510U(4コア8スレッド、1.80~4.90GHz、TDP15W)

  • Ryzen 7 4700U(8コア8スレッド、2.0~4.1GHz、TDP15W)

  • Ryzen 3 3250U(2コア4スレッド、2.6~3.5GHz、TDP15W)

  • Athlon Silver 3050U(2コア2スレッド、2.3~3.2GHz、TDP15W)

なおRyzen 7 Extreme Editionは、スペック的には「Ryzen 7 4800U」と一致します。ハードウェア情報ユーティリティー「CPU-Z」でも「Ryzen 7 Extreme Edition」と表示されますが、Ryzen 7 4800Uの特別バージョンだと思われます。

  • CPU-ZのSpecificationに「AMD Ryzen 7 Extreme Edition」と表示されます

  • ロゴシールにも「EXTREME」の文字が記載されています

メモリ、ストレージについては説明を端折りますが、CPU以外に注意してほしい項目がディスプレイ。サイズはすべて15.6型ですが、パネルはIPS液晶(FHD、1920×1080ドット)、TN液晶(FHD、1920×1080ドット)、TN液晶(HD、1366×768ドット)と異なります。

今回、LAVIE N15シリーズのIPS液晶とTN液晶を見比べていませんが、一般的にはIPS液晶のほうが発色、視野角に優れています。画質にこだわる方はIPS液晶搭載モデルをお選びください。

フル端子装備、バッテリ駆動は約7時間を実測

N1585/AALのサイズは362.4×253.8×22.7mm、重量は約2.2kg。ブルーレイディスクドライブを搭載した15.6型ノートPCとしては、十分モバイル用途にも活用できる重量に収まっています。

  • パッケージには、本体以外に、ACアダプター、電源ケーブル、マウス、説明書が同梱されています

なお「Battery report」コマンドで調べたところ、バッテリーの設計容量は36,000mWhと表示されました。光学ドライブを搭載しているぶん、あまり大きなバッテリーを搭載できなかったわけですね。スペック上のバッテリー駆動時間は約7時間(JEITA測定法Ver.2.0)とされています(実測時もほぼ同等。ベンチマークの章のスコアもご参照ください)。

インターフェイスは、USB Type-C 3.1×1、USB Type-A 3.0×2、HDMI、LAN(RJ45)、ヘッドセット端子を用意。光学ドライブを搭載しているため、すべてのインターフェイスが左側面に集中しています。本製品にはワイヤレスマウスが同梱されていますが、有線マウスが使いづらいからかもしれません。なお、USB Type-C端子が、USB Power Deliveryや映像出力に対応していない点も留意しておいてください。

デザイン的には天面、キーボード面がフラットで、表面の質感も良好です。一方、ディスプレイのベゼル、底面は強化プラスチック製でシボ加工が施されています。フルアルミボディのような高級感はありませんが、トータルとしてはスマートなデザインに仕上がっていると感じました。

  • N1585/AALのカラーはネイビーブルー一色。本体色ごとに天面のLAVIEロゴのカラーが変わります

  • 本体底面。底面は強化プラスチック製でシボ加工が施されています。少し安っぽいかわりに、手脂などは目立ちません

  • ディスプレイ上部には、HD解像度(720p)のWebカメラとWindows Hello対応顔認証カメラが搭載されています

  • 視野角についてスペック表に記載はありませんが、IPS液晶搭載モデルでもあまり広くないというのが率直な感想です

  • N1585/AAL のWebカメラ(720p)で撮影した写真です。室内光のみですが、比較的明るく撮影できていますね

  • キーボードは103キーのテンキー付き日本語仕様。キーピッチは19mm、キーストロークは1.7mmが確保されています

  • 本体前面(上)と本体背面(下)。排気口は本体背面に設けられています

  • 右側面にはブルーレイディスクドライブとセキュリティーロックスロット、左側面には電源端子、LAN(RJ45)、HDMI、USB Type-C 3.1×1、USB Type-A 3.0×2、ヘッドセット端子が配置されています

  • 筆者自身はあまり利用しませんが、映像ソフトを観たり、音楽CDから曲を取り込む機会が多い方には必須装備と言えます

  • ACアダプターは専用品。電源ケーブルも含めた実測重量は231.5gです

  • ACアダプターの型番は「A13-045N1A」。仕様は、入力が100-240V~1.3A、出力が20V 2.25A、容量が45Wです

  • 同梱されるワイヤレスマウスのサイズは実測約100×55×34mm、重量は実測81g。単3電池1本で駆動します

強い打鍵でもたわみを感じないキーボード

N1585/AALを一通り試用してみて一番印象的だったのがキーボード面の剛性。ディスプレイを開くとキーボード面に適切な角度が付くリフトアップヒンジ機構も快適ですが、相当強く打鍵してもたわみを感じない剛性の高さが頼もしいです。

前述の通りキーピッチは19mm、キーストロークは1.7mm確保されているので、フルスピードで快適に文字入力できるキーボードだと思います。数字入力にテンキーが役立つのは言うまでもありません。

キーボード面右上に置かれた独立ボタン「ソフトボタン」もよいですね。デフォルト設定ではサポートアプリ「LAVIEアプリナビ」が起動しますが、任意のアプリを自由に割り当てられます。初心者には「LAVIEアプリナビ」をワンキーで呼び出せるのは安心感が高いですし、中上級者にも常用アプリを素早く呼び出せるソフトボタンは重宝するはずです。

  • ディスプレイの最大展開角度は約134度。ディスプレイを開くとキーボード面にタイピングに適切な角度が付くリフトアップヒンジ機構が採用されています

  • キーボード面の剛性はかなり高め。強く打鍵してもたわみはほとんど感じません

  • キーストロークは1.7mmが確保されており打鍵感は良好。ただし打鍵音は少し大きめです

  • 電源ボタン左に「ソフトボタン」が用意されています

  • ソフトボタンを押すと、標準設定では「LAVIEアプリナビ」が起動します

  • ソフトボタンで起動するアプリは自由に設定可能です

8コア16スレッドの威力を遺憾なく発揮! 各種ベンチマーク

N1585/AALは8コア16スレッド、1.8~4.2GHz動作のRyzen 7 Extreme Editionを搭載していますが、やはりCPUパフォーマンスが飛び抜けていますね。「CINEBENCH R20.060」のCPUは3430 pts、「CINEBENCH R15.0」のCPUは1506 cbを記録しました!

芹澤正芳氏の記事「一度使うとクセになる? 超便利な2画面ノートPC「ASUS ZenBook Duo UX481FL」レビューで、Core i7-10510Uを搭載する「ASUS ZenBook Duo UX481FL」がCINEBENCH R20.060で1570 ptsを記録しているので、N1585/AALは約2.18倍のスコアを叩き出したことになります。

さらに3Dグラフィックベンチマーク「3DMark」でも、ASUS ZenBook Duo UX481FLはTime Spyで1024、Fire Strikeで2802となりましたが、N1585/AALはTime Spyで1229、Fire Strikeで3256とわずかに上回るスコアを記録しました。

ASUS ZenBook Duo UX481FLは外部GPU「NVIDIA GeForce MX250」を搭載していますが、N1585/AALはRyzen 7 Extreme Editionの内蔵グラフィックスで勝利したのですから驚くべき結果です。

  • 「CINEBENCH R20.060」のCPUは3430 pts、CPU(Single Core)は485 pts

  • 「CINEBENCH R15.0」のOpenGLは58.87 fps、CPUは1506 cb、CPU(Single Core)は189 cb

  • 「PCMark 10」の総合スコアは5305、Essentialsは9719、Productivityは7763、Digital Content Creationは5372

  • 「3DMark」のTime Spyは1229

  • 「3DMark」のFire Strikeは3256

  • 「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質)のスコアは4537(快適)

  • 「CrystalDiskMark 7.0.0」のシーケンシャルリードは3571.10MB/s、シーケンシャルライトは3025.27MB/s

高負荷時の発熱はキーボード面(正確にはディスプレイ下部)で最大52.3度を記録しましたが(室温24.1度で測定)、これは排気口がひとつとなっているのが原因と思われます。ただ底面は最大42.5度と低めで、キーボード面も指が触れる場所ではないので問題はないでしょう。

  • 「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」実行中のキーボード面の最大温度は52.3度(室温24.1度で測定)

  • 底面の最大温度は42.5度

  • ACアダプターの最大温度は40.0度

TDP 15Wでも高性能、他モデルの搭載に期待

N1585/AAL最大の魅力は、やはり8コア16スレッドの「Ryzen 7 Extreme Edition」。もちろんすべてのアプリでマルチコアの恩恵を受けられるわけではありません。しかし、15WのTDPでこれだけのパフォーマンスを発揮できるのです。一昔前のデスクトップPCのパフォーマンスを薄形ノートPCに載せられるわけですから、隔世の感を禁じ得ません。

スタンダードノートPC枠で考えると店頭予想価格で税抜204,800円前後というのはちょっとお高めです。しかし、1台でクリエイティブワーク、ライトな3Dゲームなども含めたさまざまな用途をこなしたいという方に、もってこいの一台といえます。

  • 16スレッドを眺めるだけでワクワクします。ぜひNECパーソナルコンピュータのほかのモバイルノートPCにもRyzen 7 Extreme Editionを搭載してほしいです!