パナソニックは7月7日、頑丈タブレット「TOUGHBOOK(タフブック)」シリーズの新製品として、10.1型のAndroid搭載モデル「FZ-A3」を発表した。プロセッサやストレージを強化し全体のパフォーマンスを上げたほか、タフ性能も向上している。7月15日から出荷を開始。価格はオープンで、店頭予想価格は税別170,000円前後から。

  • TOUGHBOOK FZ-A3。OSはAndroid 9.0を採用する

同社の頑丈ノートPC、タブレットシリーズ「TOUGHBOOK」の新製品。同シリーズでは、ハンドヘルドを含むタブレット製品として10.1型のほかに4.7型、5型、7型をラインナップしている。今回発表された10.1型のFZ-A3は、2016年8月に発表された10.1型モデル「FZ-A2」の後継機だ。

タフ性能としては、150㎝の高さからの対落下試験をクリアしているほか、動作温度はマイナス20度の低温から、50度の高温まで対応。加えてIP65準拠の防塵・防滴性能、米国防総省MIL-STD-810H準拠の耐振動性能などを備える。また、屋内外での作業現場で使えるよう、手袋・水濡れ時のタッチ操作や、スタイラスペンでの操作に対応。炎天下での視認性を高める、最大約800cd/平方メートルの高輝度液晶も採用している。

  • 左右のインタフェース。USB 3.0 Type-C、USB 2.0 Type-A、電源ポート、セキュリティスロット、ヘッドセット端子などを備える。本体前面にはスピーカーやサイドキー、Webカメラ、タブレットボタン(ショートカットボタン)、電源ボタンなどを搭載

  • スタイラスペンは標準装備。右側面にペン収納スペース(ペンホルダー)を設ける

前モデルからの進化点は、プロセッサがIntel AtomからQualcomm Snapdragonに変更されたことや、ストレージ・バッテリ容量が増加したこと、落下試験の高さが1.2mから1.5mに上がったこと、バッテリー交換にカバーを外す必要がなくなったこと、NFCを搭載したことなどが挙げられる。一方で、HDMI端子やUSB 3.1 Type-Cポートは省かれた(USB 3.0 Type-Cは搭載している)。

なお、今回新搭載したNFCは、オプションのスマートカードリーダーと組み合わせ、職場で使っているIDカードを活用しユーザー認証する、といった用途が見込まれている。

標準バッテリーパック搭載時の主な仕様は下記の通り(Wi-Fiモデルの場合)。なお、NTTドコモ対応モデル、au対応モデルも用意され、この場合は通信にLTE / 3Gが追加される。また、大容量バッテリーパック搭載モデルもWi-Fi、NTTドコモ、au対応モデルがそれぞれ用意される。

FZ-A3(標準バッテリーパック、Wi-Fiモデル)の主な仕様

  • OS:Android 9.0
  • CPU:Qualcomm Snapdragon 660
  • メモリ:4GB DDR4
  • ストレージ:64GB eMMC
  • 光学ドライブ:―
  • ディスプレイ:10.1型液晶(1,920×1,200ドット)、タッチ対応、水滴モード、手袋モード、スタイラスペンモード
  • メインカメラ:8MP(オートフォーカス対応、LEDフラッシュ搭載)
  • インカメラ:5MP
  • バッテリー容量:3,200mAh
  • 通信インタフェース:IEEE802.11a / b / g / n / ac準拠の無線LAN(d / h / i / Wも対応)、Bluetooth 5.0、NFC
  • インタフェース:USB 3.0 Type-C×1、USB 2.0 Type-A×1、拡張バスコネクター、micoSDカードスロット、ヘッドセット端子など
  • 本体サイズ:W272×H196×D16.4mm
  • 重さ:約903g
  • 防水/防塵:IP65準拠
  • 本体背面はフラットで、細かくねじ留めされている。上側左は拡張オプション内蔵エリア、上側右はNFCを配置。下側はバッテリパック2個が搭載されている。側面のインタフェースは全てカバーが付けられている

  • バッテリーパック2個は標準で装備。先にカバーラッチ(ストッパー)を動かしてからバッテリーパック本体が外れる2段構えの仕組みだ。外す際に背面カバーを取る必要はない

  • カメラは前面5MP、背面8MP。前面下部にはスピーカーやタブレットボタン(ショートカットボタン)、電源ボタンなどを搭載する

  • オプション品としてショルダーストラップ(写真左)やハンドストラップ、クレードル、5連式バッテリーチャージャー(写真右)、バッテリーパックなどが用意されている

  • 保守・メンテナンス、運輸・物流、交通・鉄道、警察・警部など、現場仕事での活用を見込む