日立製作所は6月22日、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けて課題となるレガシーシステムの刷新への対応を強化するため、アプリケーション開発プロセスを自動化する「継続的インテグレーション(CI)」を活用した新たな開発環境を整備し、「マイグレーション開発環境構築支援サービス」として、同日から提供開始することを発表した。
「マイグレーション開発環境構築支援サービス」は、既存システムを新しいプラットフォームに移行するマイグレーションの開発プロセスをCI基盤上に標準化し、開発者やプロジェクト管理者を支援する各種機能やツール群で構成された開発環境を提供するもの。
リスク軽減やコスト面から継続して利用されることの多いCOBOL資産のシステム移行を対象とし、マイグレーションの受託開発に適用するほか、自社で開発環境を保有する企業やシステム開発事業者に幅広く提供するという。
同サービスを活用することで、従来、手作業をベースとしたCOBOLのマイグレーションに、開発プロセスを自動実行するCIの仕組みを取り入れ、リモート開発にも対応した環境を適用し、スムーズなプロジェクト立ち上げと開発作業の高度化を実現するほか、移行後の運用保守における機能改修にも活用できるということだ。
マイグレーション開発において必要となるプロジェクト管理者や開発者を支援する機能やツール、開発手順などをパッケージ化し一括提供することで、実際の移行作業や移行後のシステムの維持保守においても、従来、人手で行われていた煩雑な各種設定・実行作業を自動化できるなど、システムのリリースサイクルの改善や早い段階での品質確保を実現し、既存資産を生かしながら継続的なシステム強化に寄与するとしている