米Microsoftは6月15日(現地時間)、「Introducing Windows Insider Channels」と題して、同社が提供する開発プレビュープログラム「Insider Preview」に新しく加えられる変更点について公開した。Windows 10やOfficeなどのInsider Previewの提供方法を、従来のビルド頻度に基づく「リング」から、ビルド品質を重視した「チャネル」に変更するなど刷新する。
同プログラムはMicrosoftアカウントを登録してOSの"設定"画面から参加できる他、配布されるOSのディスクイメージからクリーンインストールして参加することも可能。Insider Previewの開発ビルドはこれまで、アップデートのリリース頻度と安定性レベルを基準に定義する「リング」によって運用されてきた。
一方同社は2019年のInsider Previewから徐々に当初の運用方法を変更。もともと単一の製品リリースから配信されていたリングが、複数のWindows 10開発ブランチからそれぞれにリングが配信されるようになったことで、リングのもともとのコンセプトが古くなってきていることに気づいたという。プログラム参加者からの品質向上へのニーズも高まっており、今回の刷新へとつながった。
今回の発表で、ビルドの頻度に基づいたこれまでのリングモデルから、新たにビルドの品質を重視しつつ、並行してコーディング作業が可能なチャンネルモデルに移行。ファーストリングやスローリングといったリングモデルは廃止され、それぞれ「Fast/Skip Ahead」リングが「Dev Channel」(開発チャネル)に、「Slow」リングが「Beta Channel」(ベータ版チャネル)に、「Release Preview」リングが「Release Preview Channnel」(製品版プレビューチャネル)に変更される。
同社は、Insider Previewのプログラム参加者がどのチャンネルを選択したとしても、頻繁なアップデートの受信は保証されると説明している。