iPhoneには、本体を水平方向に持ち替えると画面レイアウトが変わるアプリがいくつか存在します。『メモ』や『メール』は一覧とプレビューに画面が2分割され、『マップ』は操作パネルが画面左側に伸縮可能な状態で浮いて表示されます。『カレンダー』は日/週/月/年単位でスケジュールを確認しやすいよう、レイアウトが一変します。

このように、iPhoneを水平方向に持ったとき一変する画面レイアウトは「ランドスケープモード」と呼ばれ、iPhone 6 Plus以降の一部端末でサポートされています。iPhone 11シリーズは全モデルでサポートされているため、当たり前の機能として認識しているかもしれません。

ランドスケープモードは、水平方向に持ったとき操作しやすい画面レイアウトに変えるというより、横長の画面に最適化された機能とユーザインターフェースを提供することが目的です。

『カレンダー』を例にすると、縦長の画面は1日のスケジュールを把握しやすい(上下に画面スクロールして確認できる)ものの、前日/翌日のスケジュールを睨みつつ調整する目的には不向きです。しかし、ランドスケープモードで「週」タブを選択すると、当日を含む1週間のスケジュールを俯瞰できるレイアウトに変わります。「月」タブでは、1カ月のカレンダーを横目で見ながら日々のスケジュールをチェックできます。

『メモ』には、ランドスケープモードでしか利用できない機能も用意されています。iOS 13では、指3本で左へスワイプすると「元に戻す(Undo)」、指3本で右へスワイプすると「やり直し(Redo)」できますが、ランドスケープモードでは編集画面左下にUndo/Redoボタンが表示されます。通常モードでは表示されないボタンですから、指3本フリックが扱いづらく感じる場合には利用価値がありそうです。

  • 「ランドスケープモード」はいったい何のために?

    ランドスケープモードでしか利用できない機能もあります