TISインテックグループのクオリカは5月7日、現場の多様な人や物からデータを収集し分析・利用を実現するという「XLake(エックスレイク)」を提供開始した。新サービスはAI(人工知能) PaaSとAIエンジニア支援を複合したものであり、データを保管するためのストレージサービス、システムやセンサーからのデータを分析に必要な事前のデータ処理を行うデータフローサービス、蓄積したデータの分析基盤を提供するという。

また、蓄積したデータを利用し、同社がユーザー企業のデータの分析支援も行うという。

  • サービスの全体イメージ

同サービスでは、ストレージサービス、データ収集サービス、データ分析サービスの3つのサービスを提供し、ユーザー企業は必要に応じてサービスを選択、利用可能とのこと。

ストレージサービスである「XLakeストレージ」は、RDBなどの構造化データや、音声・画像・ログファイルといった非構造化データを形式を問わず保管可能というストレージ。

ユーザー企業のデータを本来のフォーマットのまま保管し、後からその用途に合わせ抽出できるという。保管可能な容量は無制限で、1TBごとの利用量に応じた契約となる。

データ収集サービスである「XLakeデータフロー」は、システムデータやセンサーデータなど、全てのデータをXLakeストレージへ繋ぐためのサービス。

分析に必要な事前のデータ処理が可能で、例えば各種ログデータなどの非構造化データを構造化するなど、ユーザー企業が必要な形式でXLakeストレージに格納でき、非構造な各種ログデータなどの構造化変換も可能という。なお、1TBごとの処理量に応じた契約となる。

データ分析サービスである「XLakeアナリシス」は、XLakeストレージに保管したデータを分析するための基盤であり、「HIVE」と「Spark」を提供する。処理性能に応じた契約となる。

Hiveを利用すると、JDBCやODBC接続に対応したDBツールを利用し、データレイク内のデータをSQLクエリを用いて分析できるという。また、Hiveに対応したBIツールと連携し、データレイク内データの可視化が可能とのこと。

Sparkでは4つのライブラリ(Spark SQL、Spark Streaming、MLib、RaphX)を利用でき、ETL、Streaming処理、機械学習など多様な用途に利用可能という。

今後、同社のAIエンジニアがユーザー企業の分析業務を代行する「XLakeプロフェッショナル」のサービス提供を2020年中にリリースする予定だ。

また、同社が提供するIoTプラットフォームである「Bellonica(ベロニカ)」やその他の業務サービスアプリケーション(遠隔予防保全や現場支援サービスなど)との連携を図り、AI/IoT領域でのサービス提供を拡大することで、2024年には売上高4億円を目指す。