シャープ、8Kチューナー+新パネル搭載のAQUOS 8Kテレビ最上位「CX1」

シャープは、8K液晶テレビ「AQUOS 8K」のフラグシップモデルとして、BS8K・BS4K・110度CS4Kチューナーを内蔵した2機種を4月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格(税別)は70V型「8T-C70CX1」が60万円前後、60V型「8T-C60CX1」が45万円前後を見込む。

AQUOS 8K最上位2機種4月25日発売。左が60V型「8T-C60CX1」、右が70V型「8T-C70CX1」

8K放送を楽しめるBS8Kチューナーのほか、BS4K・110度CS4Kチューナーを2基、地上・BS・110度CSチューナーを3基内蔵した8Kテレビ。専用の外付けUSBハードディスク「8R-C80A1」(別売)をつなぐと、予約録画に加え、視聴中でも8K放送を録画できる。また、8K動画が撮れるシャープの5G対応スマートフォン「AQUOS R5G」が携帯3キャリアから3月に発売されており、身近になった8KコンテンツをそのままAQUOS 8Kの大画面でも楽しめる。

70V型「8T-C70CX1」

60V型「8T-C60CX1」

背面のアンテナ入力端子部。8K放送を楽しめるBS8Kチューナーのほか、BS4K・110度CS4Kチューナーを2基、地上・BS・110度CSチューナーを3基内蔵している

どちらも新開発の「8K Pure Colorパネル」を搭載しており、解像度は8K/7,680×4,320ドット。光の3原色の純度が高まり、色域は従来の同社4Kテレビ比で約16％拡大。このパネルと8K画像処理エンジン「Medalist Z1」の組み合わせにより、色鮮やか、かつ高精細な映像を映し出す。8K Pure Colorパネルは斜め方向にも幅広く発色するため、さまざまな視聴位置からでも鮮明な映像が楽しめるという。視野角は上下左右176度。

8K画像の拡大

4K画像の拡大

広色域カラーフィルターとLEDバックライトの蛍光体を組み合わせ、新4K8K衛星放送で使用される広い色域(ITU-R BT.2020)を豊かに表示する「リッチカラーテクノロジープロ」技術と、映像信号を解析して光源や反射部などの輝き成分を検出、LEDバックライトを部分制御して輝きを復元する「メガコントラスト」技術も採用している。HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionに対応する。

8K画像処理エンジン「Medalist Z1」では、地上デジタル放送や4K放送なども8K情報量にアップコンバートして高精細化する超解像技術を備えており、「普段よく見るドラマやドキュメンタリー番組なども、リアリティあふれる鮮明な映像で楽しめる」という。

既存のAQUOS 8Kで採用している、スポーツ中継を楽しむための映像モード「8Kスポーツビュー」も搭載。8K表示によるきめ細かさに加え、120Hzの倍速技術とボヤケ低減効果のある黒挿入技術により、動きの速い映像も滑らかにくっきり映せるという。音質面では「スタジアムサラウンド」機能により、観客の歓声など音の臨場感も豊かに再現できるとする。

従来機(左)とCX1シリーズの70V型(右)を比較したところ

HDMI入力は5系統で、うち1系統(HDMI 2)はARC(オーディオリターンチャンネル)、もう1系統(HDMI 6)は8K/60Hz映像信号と、4K/120Hz映像信号を出力する機器との接続に対応している。なお、既存の8Kチューナー「8S-C00AW1」などHDMIケーブルを4本接続して8K映像を表示する方式には対応していない。

HDMI 6は8K映像入力に対応する

サウンドに関しては、2.1chの「WIDE-AREA SOUND SYSTEM」を搭載。スピーカー部にツイーター×2、ミッドレンジ×2、サブウーファ×2を内蔵し、実用最大出力は70W(20W+20W+30W)。音響補正技術「Elix PRISM」も搭載している。

Android TV(Android 9 Pie)をプラットフォームに採用。従来モデル「8T-C60AX1」(2018年)と比べて、CPUパフォーマンスは約1.3倍、内部メモリ容量は約1.6倍にアップ。リモコンで電源オンから地デジ表示までの時間は約20％、地デジ放送の選局切り替えまでの時間は約15％高速化するなど、基本性能も高めた。

リモコンにはマイクを内蔵し、Googleアシスタントボタンを押して音声検索ができる。また、シャープ独自の「COCORO VISION」も搭載。AIが家族のよく見る番組や視聴した時間帯を学習し、オススメ番組を音声で教えてくれる。

付属のリモコン

消費電力と年間消費電力量は、70V型が約560Wで346kWh/年、60V型が約550Wで334kWh/年。60V型は、省スペースで設置できる回転式スタンドを採用している。スタンドを含む本体サイズと重さは、70V型が156.4×36.1×99cm(幅×奥行き×高さ)/約49.5kg、60V型が135.6×29×87.1cm(同)/約37.5kg。