米ケーエルディスカバリ・オントラック(KLDiscovery Ontrack、オントラック)の日本法人であるオントラック・ジャパンは3月18日、神奈川県庁HDD流出事件以来、各自治体や企業からの問い合わせが増えているというデータ消去に関する検証に関する問い合わせや要望に応え、日本以外のグローバル市場で行っているデータ消去検証サービスである「EVS(Erasure Verification Service)」を日本市場で3月25日に提供開始すると発表した。

新サービスは電子的記録媒体でのデータ抹消検証として、媒体上に存在するデータ抹消を必要とする情報を、正しい効果を得ることのできる手段で抹消していることを評価・確認するもの。

その結果が、米NIST(国立標準技術研究所)が発表した最新のデータ抹消ガイドラインである「SP800-88 Rev.1(2014)」準拠であることを保証しているとのこと。

同サービスでは、磁気メディア(HDD/磁気テープ/FD)及びNAND型半導体メモリのメディア(SSD/SD/USBメモリ)、光学メディア(CD-RW/DVD-RW)及びモバイルデバイス(スマートフォン/タブレット型端末)に対して、デジタル・フォレンジック及びデータ復旧手法を用いたソリューションを提供しているという。

SSDなどのNAND型半導体メモリを利用した記録媒体上で暗号化消去(Cryptographic Erase)を使用する場合は、暗号化消去後の物理メディアの内容が不明である可能性があり、特定の値との比較が不可能なため、検証手法に対する考慮が必要になるとしている。

暗号化消去をデータ抹消手法として利用している際、同社は検証のための複数のオプションを用意しているとのこと。

同サービスは、レベルI: 記録媒体抹消検証分析とレポート(磁気、NANDフラッシュ、光学メディア)、レベルII: 記録媒体抹消検証分析とレポート(HDDのみ)、レベルII: 記録媒体消去検証およびレポート(NANDフラッシュのメディアのみ)、コードレビュー(Purge認証向けサービス)、結果報告レポートで構成する。