Eco-Drive Riiiverのアドバンテージ

Eco-Drive Riiiverとしばらく共に暮らしてみて実感したのは、「基本は腕時計」ということです。ここ数年で定義が固まってきた「スマートウォッチ」は、スマートフォンを小型化したかのような機能を備え、自律的にインターネットへ接続する方向で進化を続けていますが、Eco-Drive Riiiverはあくまで腕時計。表示装置もタッチパネルもないため、デジタルガジェット的な雰囲気に乏しく、操作もシンプルにボタンを押すだけ。存在や機能を意識しない限り、アナログの腕時計です。

この(アナログの)腕時計という印象は、「意識して充電・同期する必要がない」という特長からもきています。エコ・ドライブならではの高い発電能力により、陽の光にさらすどころか、屋内の適当な場所へ放置しておくだけで勝手に充電されますから、いざというとき使えない(バッテリー切れ)ということがありません。この点は、他のスマートウォッチと比べて大きなアドバンテージといえるでしょう。

  • シチズン「Eco-Drive Riiiver」

    バッテリー切れの心配はまったくなし、外観もアナログ腕時計そのものです

一方、ディスプレイを搭載しないことはハンディにもなります。連携するスマートフォンを介してメールを送信できても、受信したメールの内容を知ることはできません。スマートフォンから転送された情報は時分針を工夫して表現するしかなく、この点においてUIに大きな制約があることは確かです。

惜しまれるのは、バイブレーション機能がないこと。あえてディスプレイを搭載しないことはひとつの考え方ですが、iiideaによっては処理終了時にビープ音を鳴らすものがあり、正直これは興ざめです。内部機構の制約や消費電力など難しい面はあるのでしょうが、目には見えない振動も腕時計らしいたたずまいの維持に役立つはず。音の代わりに振動で知らせるiiideaとか、電車で居眠りしたときの目覚ましにも安心して使えるでしょうから、実現されればかなりイイと思うのですが。