この記事では、iPhoneの画面全体の色調を暗くする「ダークモード」について解説します。画面の明るさを下げても眩しすぎる、バッテリーを少しでも節約したい、そんなときはダークモードを活用しましょう。

iPhoneの「ダークモード」とは

暗い場所で光り輝く物体を見ると、明るい場所で見るより目が疲れるもの。スマートフォンの画面がまさにそれで、就寝前の照明を落とした部屋で眺めるときには、最低レベルの明るさにしても眩しく感じるほどです。

そこでiPhoneに導入されたのが「ダークモード」。アプリの背景を黒基調に変更し、文字を白に近いグレーにすることで眩しさを抑えます。照明を落とした寝室や日よけを下げた飛行機の客席など、周囲が暗い状況でも画面を見やすくなり、目の疲労も軽減できます。

ダークモードには省電力のメリットもあります。有機EL(OLED)は自発光タイプのディスプレイで、黒を表示するときは画素に通電しないという特長があります。iPhone X以降のモデルは、iPhone 11とSE 第2世代を除いて、OLEDディスプレイを採用しているため、ダークモードにすると通常時(ライトモード)に比べて消費電力が低減され、バッテリーが長もちします。

  • iPhone、ダークモードの「設定」画面
  • iPhone、ダークモードの「マップ」画面
  • ダークモードではアプリの背景が黒基調になり、暗い場所でも見やすくなります

iPhoneをダークモードに設定する方法(基本編)

iPhoneをダークモードに設定するには、「設定」→「画面表示と明るさ」の順に画面を開き、「ダーク」にチェックを入れます。すると瞬時に画面全体の色調が白から黒に変化し、ダークモードに変わったことがわかります。

  • iPhone、ライトモードの「設定」画面
  • iPhone、ダークモードに設定を切り替えた直後の画面
  • 「設定」→「画面表示と明るさ」と進み、外観モードのチェックを「ライト」から「ダーク」に変更します。「ダーク」をチェックすると、画面全体が黒い色調に変化します

ライトモードとダークモードを素早く切り替える方法

ライトモードとダークモードは、「設定」から「画面表示と明るさ」と階層をたどることなく、よりスムーズに切り替える方法も用意されています。利用頻度に応じて使いわけましょう。

コントロールセンターの明るさ調整バーを長押しする

「コントロールセンター」を開き、画面中ほどにある明るさ調整バー(太陽のアイコンが入った縦長領域)を長押しすると、画面左下に「ダークモード」ボタンが現れます。このボタンをタップするとライトモードとダークモードを切り替えられます。

  • コントロールセンターの明るさ調整バーを長押しした画面

    コントロールセンターの明るさ調整バーを長押しすると、ライトモード/ダークモードを切り替えるボタンが現れます

コントロールセンターに「ダークモード」ボタンを追加する

「設定」→「コントロールセンター」の順に画面を開き、「ダークモード」の左端にある「+」ボタンをタップすると、コントロールセンターに「ダークモード」ボタンを追加できます。ライトモードとダークモードを切り替える頻度が高い場合には、この方法がお勧めです。

  • コントロールセンターに「ダークモード」ボタンを追加する1

    「設定」→「コントロールセンター」と進み、「ダークモード」の左端にある「+」ボタンをタップします

  • コントロールセンターに「ダークモード」ボタンを追加する2

    コントロールセンターに「ダークモード」ボタンが追加されます

Siriを使って「ダークモードに切り替えて」と指示する

Siriに声で命令して、ライトモードとダークモードを切り替えることもできます。「ダークモード(ライトモード)に切り替えて」や「ダークモード(ライトモード)をオン(オフ)」といった自然な言い回しでOK、Siriを使い慣れている人にお勧めの方法です。

  • Siriを使って「ダークモードに切り替えて」と指示した画面

    Siriに声で命令すれば、ライトモードとダークモードを切り替えられます

時間帯によって自動でダークモードに切り替える

手動でダークモード/ライトモードを切り替えるのは面倒だ、決まった時間がきたら自動で切り替えてほしいという場合には、「設定」→「画面表示と明るさ」画面にある「自動」スイッチをオンにします。「オプション」欄をタップし、「日の入から日の出まで」か「カスタムスケジュール」のどちらかを選びましょう。

「日の入から日の出まで」は、朝の日の出のタイミングでライトモードに、夕方の日の入りのタイミングでダークモードに切り替わります。「天気」アプリに表示される実際の日の出/日の入り時刻が利用され、日々変化します。「カスタムスケジュール」は分単位で任意の時刻を指定できるので、毎日決まった時間にダークモード/ライトモードを自動切り替えしたいときに利用します。

  • 時間帯によって自動でダークモードに切り替える1

    「設定」→「画面表示と明るさ」に進み、「自動」スイッチをオンにして、「オプション」をタップします

  • 時間帯によって自動でダークモードに切り替える2

    「日の入から日の出まで」を選ぶか、「カスタムスケジュール」をタップして画面表示モードを切り替える時刻を指定します

  • 時間帯によって自動でダークモードに切り替える3

    日の出/日の入の時刻は地域によって変わるため、「天気」アプリの詳細画面で確認します

壁紙をダークモードに合わせて暗くする

iPhoneに用意されている壁紙のなかには、ライトモード/ダークモードに応じて色調を変化させるものがあります。「設定」→「壁紙」→「壁紙を選択」→「静止画」の順に画面を開き、白/黒半々の丸い印が表示されている壁紙を選びましょう。

続いて、「壁紙」画面にある「ダークモードで壁紙を暗くする」スイッチをオンにすれば、準備は完了です。このスイッチがオンでダークモードが適用されているときは、周囲の明るさに応じて壁紙の色調が変化するようになります。

  • 壁紙をダークモードに合わせて暗くする1

    上の本文の説明を参考に、色調が変化する壁紙を選択したうえで、「ダークモードで壁紙を暗くする」スイッチをオンにします

  • ライトモード時の壁紙
  • ダークモード時の壁紙
  • ライトモード(左)とダークモード(右)で壁紙の色調が変化します

ダークモードに連動するアプリ

iOSに標準装備のアプリのほか、TwitterやLINE、Instagramなど一部のサードパーティ製アプリは、ダークモードに対応しています。iPhoneのダークモードが有効になると、それに連動して背景などの色調が暗くなるため、アプリを切り替えても眩しすぎることはありません。ただし、ゲームのように画面全体を独自グラフィックで覆うアプリは、敢えてダークモードに対応していないものが大半です。

  • ダークモードに連動するアプリ

    TwitterやLINE、Instagramなど一部のサードパーティ製アプリは、ダークモードに対応しています

Twitterなど固有のダークモード設定

TwitterやSmartNewsなど、固有のダークモード設定を持つアプリもあります。iOSでライトモードに設定された状態でも、それとは関係なくアプリだけを常時ダークモード表示にすることも可能です。

  • Twitter固有のダークモード設定

    Twitterアプリのメニューから「設定とプライバシー」→「画面表示とサウンド」→「ダークモード」と進んだ画面です。「端末の設定を使う」をオンにするとiOSの設定と連動します。「端末の設定を使う」をオフにして、「ダークモード」をオンにすると、常にダークモード表示となります

Safariをダークモードに設定できる?

iPhone標準のWEBブラウザ「Safari」もダークモードに対応しますが、画面すべての色調が変化するわけではありません。URL欄と操作ボタンのバーはダークモード時に暗くなるものの、コンテンツの表示はWEBサイトのデザイン次第です。たとえば背景が白のページは、iPhoneがダークモードでも白のまま(明るいまま)です。

  • Safariをダークモードに設定

    Safariもダークモードに対応しますが、コンテンツの色調はWebサイト次第で変化しません