Amazon Web Services(AWS)とKDDIは12月4日、第5世代移動通信システム「5G」の低遅延サービス実現に向け、AWSの新たなコンピューティング・ストレージサービス「AWS Wavelength」を用いて、エッジコンピューティング環境を構築すると発表した。

エッジコンピューティングは、利用者により近い場所にサーバやストレージなどの装置を配置し、データ処理することで、クラウドサービスを利用したアプリケーションよりも応答時間の低遅延化や回線帯域の削減を実現する手法。より低遅延なサービスを提供できる仕組みとして、5Gのネットワークと組み合わせた活用が期待されている。

KDDIの5Gネットワーク内にAWS Wavelengthを配置することで、アプリケーション開発者は現在利用しているAWSと同じ、使い慣れたAPI・ツール・機能を使用しつつ、低遅延を活かしたサービスを展開することが可能となるほか、KDDIの5Gネットワーク利用ユーザーは、各種アプリケーションを低遅延に利用することができるという。

5G時代のエッジコンピューティングでは、高精細なXR(VR、ARなど)、VPS(Visual Positioning Service)、スマートファクトリー、建機の遠隔操縦や自動運転などへの活用が期待されており、KDDIは5GネットワークとAWS Wavelengthを組み合わせることで、これらのサービスの実現に向けた取り組みを進めていく。