4つのトランスフォーメーション

Dell Technologiesの戦略しては、IT、ワークフォース、セキュリティ、アプリケーションの4つのトランスフォーメーションでデータ時代のDXを支えていくという、従来からの姿勢を説明。それぞれのトランスフォーメーションのビジョンを以下のように説明した。

  • Dell Technologiesが推進する4つのトランスフォーメーション

ITトランスフォーメーションでは、「現在の企業ITは、パブリッククラウド、モバイル、オンプレミス、ブランチオフィス、SaaS、工場/研究開発センターなど、物理的に異なった場所にあるインフラが接続されており、これまではこれらが1箇所に統合されていくとしていた。しかし、IoT、自動運転、スマートファクトリー、スマートシティなどを考えると、データを1箇所に統合していくのは意味がない。今後は分散化したITモデルなっていく」と語り、分散化したITには、最新のテクノロジー、スケールアップ/スケールアウトを両方を兼ね備えた多次元の拡張性、Software-Definedアーキテキチャー、ハイブリッドクラウド/マルチクラウドへの対応、セキュリティとデータ保護機能、AI/マシンラーニング(賢さ)を備えたインフラが必要だとした。

  • ITトランスフォーメーションでインフラとして必要な要素

また、「クラウドを統合するためには、世界のクラウドに(Dell Technologyの製品が)存在していないとだめだと思った。そして、それらを全部1つにして、VMwareを中心とした運用ハブでまとめようとしている。必要なのは、エンドツーエンドのアプリケーションのデリバリーだ。仮想環境ではすでにVMotionで実現しているが、『Project Pacific』では、同じことをKubernetesでもやろうとしている。Dell Technologyはあらゆるマルチクラウドをシステムとして利用できるようにしていく。われわれにはその自信がある。なぜなら、世界でもっとも大きなクラウドエコシステムを持っているからだ」とDell Technologies Cloud戦略を語った。

  • VCFですべてのクラウドを1つのシステムとして管理できるようにする

ワークフォーストランスフォーメーションについては、「PCを1つ1つ考えていくのではなく、すべてのデバイスがエコシステムの一部として見えるようにする必要がある。そのために『Unified Workspace』「(デプロイ、セキュリティ、管理、サポートの4つの機能をクラウドサービスとして提供するもの)を出した。『Unified Workspace』は管理を自動化し、ユーザー体験をクラウドのように提供しようというものだ。スイッチを入れたら、セットアップ済み、セキュリティも担保された状態ですぐに使える。今はできないが、それを実現していく。セットアップから廃棄まで、一切の手作業がなくなり、みなさんの代わりのデルが行うとすれば、すばらしいことだ。それがUnified Workspaceだ」と述べた。

  • ワークフォーストランスフォーメーション

セキュリティトランスフォーメーションでは、「現在、多くベンダーがさまざまな製品を提供しているが、それらは縦割り社会を作ろうとしている。製品のそれぞれが良いとか悪いとかではなく、セキュリティはクラウド体験の一部にならなければならない。ソフトウェア定義型のセキュリティ機能として、マルチクラウドオーケストレーションに中に入ってくるべきだ。クラウドのオーケストレーションは、サーバやストレージ、ネットワークなどを割り当てるだけでなく、セキュリティも自動的に割り当て、クラウドサービスとして紐づいている必要がある。ユーザーがクラウドの契約を止めれば、それらも全部なくなるという考え方だ」と説明。

  • セキュリティトランスフォーメーション

アプリケーショントランスフォーメーションについて、「今後アプリは多様化してくる。その準備のために、新しいアプリを開発するために新しい技術を身に付ける必要があり、アプリをマルチクラウド上で適切な場所、適切な時期に稼動できるようにすることだ。そのためは、IT戦略をマルチクラウドベースで作成し、システムとしてまとめて動かせる仕組みを作ることだ。これがDell Technologiesのビジョンだ」と語った。

  • アプリケーショントランスフォーメーション