マイナビニュースは9月26日~27日の2日間、マイナビニュース会員を対象にスマートフォン決済の利用状況に関するアンケート調査を実施した。305名から回答を得た。それによると、およそ半数の人がスマホ決済を利用しているが、不正利用などセキュリティ面への不安も高まっている現状が明らかになった。
スマホ決済の利用進む、利用トップはPayPay
今回の調査で、スマホ決済を利用中、または利用したことがある人の割合は、回答者の半数を超える約65%にのぼった。また、その中で利用したことのあるスマホ決済サービスの種類では、PayPayが70%を超え、他のサービスを引き離して人気となっていることがわかった。
スマホ決済を利用した理由では、キャッシュバックキャンペーンなどに代表される還元率の高さが最も多く挙げられていたが、ほかにも利用可能な店舗が増加していることや、支払いのスムーズさ、出入金の管理のしやすさといった、キャッシュレスならではの利便性に関連する項目も多く挙げられていた。
便利でお得だが、セキュリティ面の不安が強い
一方で、スマホ決済のセキュリティ面に不安を感じている人も6割を超えた。昨今特に頻発して、不正利用や情報漏えいなどの事件がニュースとなったことも影響しているだろう。調査でも、「不正利用や何らかのトラブルに巻き込まれそう」「個人情報の流出が心配」といった項目がスマホ決済を利用しない理由の上位となった。
消費増税にともなう負担軽減およびキャッシュレス化推進策のひとつとして、キャッシュレス決済をするとポイント還元が受けられる仕組みがはじまったが、この施策がスマホ決済を利用する理由になると考えた人は4割にとどまった。スマホ決済を一段と普及させるためには、これまで大きな原動力となった還元策や利便性だけでなく、今後はセキュリティ面の不安払しょくが強く求められていることが読み取れる。
利用率が最も高いPayPayには特に責任を担うことが期待される。同サービスはスマホ決済に係る一連の課題を受けて、「PayPayの安全への取り組み」を掲げて対策に乗り出しており、不正利用被害の全額保証制度や、24時間無休の相談窓口、不正利用を未然に防ぐ二要素認証などの施策をスタートしている。
主要なスマホ決済サービスではLINEPayやメルペイ、d払いといったサービスもセキュリティ仕様を強化する姿勢を鮮明にしており、全額保証制度を整備するサービスも増えた。危険なイメージがついてしまうと、キャッシュレス化そのものがとん挫しかねないという教訓を受け、今後も各サービスはセキュリティ強化へ取り組むだろう。ユーザーがサービスを選ぶ際、安全性の担保が大切な要素になっていることは明らかだ。