米Googleは10月15日 (現地時間)、米ニューヨークで開催した製品発表イベント「Made by Google」でメッシュWiFi機器の新製品「Nest Wifi」を発表した。

  • Nest Wifi

    「Nest Wifi router」(左)と「Nest Wifi point」

Google Wifiでは同じデバイスを接続してメッシュネットワークを作っていたが、Nest Wifiはモデムを接続するWiFiルーター「Nest Wifi router」(以下ルーター)と、ルーターに接続してWiFiネットワークを広げる「Nest Wifi point」(以下ポイント)の2つの機器でメッシュネットワークを構成する。ポイントは、同じイベントで発表されたGoogleアシスタント対応の小型スマートスピーカー「Nest Mini」(Google Home Miniの後継)と同じ機能を内蔵する。米国で11月4日に発売、また年内に日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、シンガポール、英国などでも発売される。米国での価格は以下の通り。

  • Nest Wifi router: 169ドル
  • Nest Wifi point: 149ドル
  • Nest Wifi router + Nest Wift point: 269ドル
  • Nest Wifi router + Nest Wift point×2台: 349ドル

サポートする無線LAN規格はIEEE 802.11 a/b/g/n/ac、IEEE 802.11s互換のメッシュネットワークを構築する。ルーター (AC2200 MU-MIMO Wi-Fi)は4×4 (5GHz)と2×2 (2.4GHz)で最大2,200平方フィートをカバーし、ポイント (AC1200 MU-MIMO Wi-Fi)は2×2 (2.4GHz/ 5GHz)で最大1,600平方フィートをカバーする。Googleによると、Nest Wifiの速度はGoogle Wifiの最大2倍、最大25%広いカバレッジになる。必要に応じていつでもサテライト機を追加できる拡張性がメッシュWiFiの利点の1つであり、Nest Wifiを既存のGoogle Wifiネットワークに追加してカバレッジを広げることもできる。

Google Wifiには設定・管理用のアプリが用意されていたが、Nest WifiではGoogle Homeアプリに統合された。Google Wifiアプリと同じように、Homeアプリでメッシュネットワークの構成やネットワーク状況、ファミリー向け機能、ゲストへの共有などを設定・管理でき、同じHomeアプリで他のスマートホーム機器も管理できる。

  • Google Homeアプリで設定・管理

    ファミリーグループを作成し、子どものデバイスの通信時間を管理・制限

ネットワーク機器には電子機器らしいデザインの製品が多く、インテリアに合わないという理由で棚やクローゼットの中にWiFiルーターを隠している人が少なくないが、それだけでネットワーク品質が減退してしまう。Nest Wifiは、インテリアにフィットしやすいデザインを優先した。ソファの横やベッドサイドなどにも置きやすいデザインなので、ポイントをNest Miniと同じようにスマートスピーカーとして活用できる。

  • インテリアにフィットするデザイン

    家に置かれるデバイスであることを優先したデザイン

同じ日に発表されたNest Miniは、Google Home Miniの2倍の低音出力が可能な新しいスピーカーを搭載、全ての音量においてより自然でクリアなサウンドを楽しめる。マイク性能も向上し、周囲が騒がしい環境でもユーザーの声を正確に聞き取れるようになった。周囲のノイズに応じて、Google Assistant、ニュースやポッドキャストの音量を動的に変化させる機能も備える。また、最大1TeraOPSの処理能力を備えた専用の機械学習チップを搭載しており、Google Assistantがより反応よくユーザーをアシストする。

  • Google Home Miniの後継製品「Nest Mini」

    スピーカー/マイク、機械学習性能の強化のほか、壁に設置できるようにデザインを改良。このNest Miniと同じ機能をNest Wifiのポイントが内蔵する